皆さんは、「アップサイクル」という言葉をご存じでしょうか?
最近、「持続可能な⚪⚪」という言葉がありますが、まさにその「ゴミバージョン」ともいえるかもしれません。
哲学的な言い方をすれば「ゴミとはなにか・・・」
簡単に言ってしまえば、「捨てなければゴミではない」?
今回はそんな、「ゴミを宝物に換える?アップサイクル」についてご紹介します。
再利用すればアップサイクル?
すでに、「3R:スリーアール」と呼ばれる取組が行われています。
資源・リサイクル促進センターでは、分かりやすく解説されています。
- リデュース(Reduce)・・・エコバッグを使うなど、無駄なゴミの量を減らす。
- リユース(Reuse)・・・子どものおもちゃを親戚の子にあげるなど、一度使った物をゴミにせず何度も使う。
- リサイクル(Recycle)・・・ゴミをもう一度資源に戻して製品を作る。
ただ、どれも「ゴミの再利用」という考え方ですよね。
さらに言えば、そもそも「再利用すればアップサイクル?」ではありません。
「リサイクル」と「アップサイクル」は別物!
例えば、リサイクルは「再循環」という意味ですが、まずは一度原料に戻す必要があります。ただ、原料に戻すためには分別をはじめ、様々な工程が必要となり費用もかさみます。
そうして、ようやく原料に戻してから、やっと新しく生まれ変わらせる工程に入ります。
結局、原料に戻す過程・生まれ変わらせる過程など、それぞれの過程でエネルギーを使うため、「エコってなに?」ということになりかねません・・・
少なくとも、経済的にエコではありません。
→例えば、多くの自治体であなたも安くないゴミ袋も購入しているのではないでしょうか?
ですが、アップサイクルは素材をそのまま利用
していきます。
「ダウンサイクル」と「アップサイクル」の大きな違い!
「素材をそのまま利用する!」と言えば、私なら例えば昔ながらですが、Tシャツなどの衣類やタオルを雑巾として使うことが、最初に思い浮かびました。
ですが、冒頭でお伝えしたように雑巾として使えば、あとはゴミとして捨てることになるため、そもそも「持続可能」ではありませんよね・・・
残念ながら、こういった循環は「ダウンサイクル」と呼ばれます。
どういうことかというと、誰が見ても雑巾よりもTシャツの方が価値が高いと思いますよね。このように、元の製品よりも価値や質が低くなってしまう再利用は、「ダウンサイクル」と呼ばれます。
つまり、「アップサイクル」とは素材をそのまま利用しながら、さらに商品価値まで高めて
そのまま日常生活で利用していくことです。
→「ゴミという概念」をなくしていく。そんな取組み。
例えば、昔から端布(はぎれ)を縫い合わせて、帽子といった衣類などに新しく作り直す「パッチワーク」がありますよね。
そういう意味では、言葉としては新しいかもしれませんが、昔からすでに実践されてきました。
それこそ、昔は日本の女性の多くは裁縫ができて当たり前の時代もあり、そういう意味ではアップサイクルのプロがたくさんいたことになります。
それでは、実際アップサイクルの事例にはどういった物があるのでしょうか?
アップサイクルとは?
「アップサイクル」をまとめると、「廃棄物や使わなくなった物をリサイクルのように形質を変えることなく、素材として利用したり、元の物の特徴を生かしてよりよい物に作りかえる」ことです。
なんだか、難しいそうですよね。
ただ、必ずしも難易度はそこまで高くありません。
例えば、「ペットボトルを適当なところで切り、端布を貼り付けただけの植木鉢」も、インテリアとして再利用しているためアップサイクルと言えます。
ちなみに、こちらのHPではペットボトルで大根も育てられることが紹介されていますので、興味のある方は確認してみて下さい。
さらにレベルが高くなると、例えばママチャリがいろいろな物に生まれ変わります。
- ママチャリのスタンドを2本使ったアンティーク調のテーブル足(自転車スタンドなので、たたむこともできる)
- 自転車の「タイヤ」や「カゴ」などを使って、移動式のテーブル
まさに、アップサイクルは「2way・3wayとして使う」ということです。
例えば、私の場合は机や棚に組み直すことができる「ベビーベット」を購入して、今は子ども達用の机や棚として利用しています。
もちろん、いつでもベビーベットとして組替えることもできます。
最後に
今回は、「アップサイクル」について取り上げましたが、なにも特別なことをする必要はありません。
さすがに、自転車を組替えることは難しいですが、例えばペットボトルを植木鉢にして大根を1本育てることができれば面白いですよね。
「you tubeでペットボトルプランターを使った家庭菜園動画を上げるのも面白い?」かもしれません。
少なくとも、ペットボトルを使ったアップサイクルは簡単に調べることができます。
「リサイクルが本当にエコか?」という話しは別の話として、素材をそのまま利用するアップサイクルは確実にエコだと言えるでしょう。
私が高齢者施設で働いていたときは、ある利用者さんが牛乳パックでイスを作り、端布を被せることで、キレイに整えられていました。
今から考えると、これもアップサイクルです。
このように、アップサイクルは高齢者の方がずっと先輩です。今は、昔当たり前だったことが見直されてきている時代なのかもしれませんね。
参考
エットソー:家具 移動式テーブル
→http://etsaw.jp/product/product10.html
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