そのあおり運転は意識的?無意識? あなたもやっているかも!? 

 

この記事では、「あおり運転の判断は難しい」ことについてお伝えしています。

以前、あおり運転について記事を何度か書いてきました。

それでは、「無意識のあおり運転」についてどれくらい意識されているでしょうか?

そもそも、無意識ですので気付かないうちにあなたがほかの運転手に「あおられている!?」と勘違いさせてしまうこともあります。

また、あなたがあおり運転を誘発してしまっている場合もあります。

今回は、そんな「無意識のあおり運転」についてご紹介します。

 

そもそも、あおり運転を経験している人はどれくらいいる?

個人的な経験でいえば、「ハイライト」や「クラクション」を鳴らされるなどは何度か経験していますし、高速道路では、車間距離を詰めてこられることもよくあります。

また、以前に一度だけ一般道を軽自動車に乗った若者3人組に車間距離ギリギリで追い回された経験が1度だけあります・・・

これは、まぎれもない悪質なあおり運転だったといえるでしょう。

それでは、「ハイライト」や「クラクション」は本当にあおり運転だったのでしょうか?

まずは、チューリッヒ保険会社が発表した全国のドライバーに実施された「2020年あおり運転実態調査」の結果についてみていきましょう。

 

あおり運転の経験者は?

この調査の結果、「あおり運転をされた経験がある」と答えたドライバーは57.9%もいました。つまり、半数以上のドライバーがあおり運転をいまだに経験しています。

「いまだに」というのは、2020年6月にあおり運転の厳罰化を盛り込んだ「改正道路交通法」が衆院本会議で可決・成立。

そして、同年6月末に施行されているためです。

 

「あおり運転」については、こちらの記事で紹介しています。

あおり運転は行政処分だけじゃない! 規制強化と危険性帯有者とは?

 

ちなみに、このアンケート中で「あおり運転の厳罰化を盛り込んだ改正道路交通法」のドライバーの認知度は78.8%となっていました。

つまり、少なくともこのアンケートに答えたドライバーの中で、あおり運転の厳罰化について知らなかったのは約2割しかいなかったことになります。

さて、それではこの「あおり運転をされた経験者57.9%」という結果は減少したのでしょうか?

 

あおり運転された経験者は前年とほぼ変わっていない!?

先程、「いまだに」とお伝えしましたが、ここにも残念な結果が出ています。

実は、前年の調査で「あおり運転をされたドライバーは、59.8%」という結果になっていました。

つまり、法律による厳罰化は実施されましたが、今のところそれほどの効果が出ていないことが分かります。

それでは、そもそもどんなあおり運転行為を受けているのでしょうか?

 

あおり運転の種類は?

  1. 激しく接近し、もっと早く走るように挑発・・・73.5%
  2. 車体を接近し幅寄せ・・・25.3%
  3. 必要のないハイビーム・・・24.3%
  4. 前方の車の不用意な急ブレーキ・・・23.3%
  5. 急ブレーキ・急ハンドルで避けなければならないような進路変更・・・21.3%

このように、「あおり運転」と一言でいってもさまざまなものがありますが、最も多いあおり運転は、急接近してくる「あおり運転」だということが分かりました。

それでは、冒頭でもお伝えした「無意識のあおり運転」とはどういうことなのでしょうか?

 

無意識のあおり運転とは?

例えば、トラックの分かりやすい事例があります。

トラックは、物流の要として多くの道路を日々走行し、私たちの生活を支えてくれていますよね。

ただ、荷物を運ぶ性質上、一言でいうと「車体がとても大きい」ですよね・・・

そのため、ちょっとしたことで一般の車に圧力を与えてしまうことになります。

ElyPenner / Pixabay

それが・・・

  • 停止時の車間距離
  • 一般走行時の車間距離
  • 高速道路走行時の車間距離

など、さまざまな場面でのトラックとその他の車との「車間距離」です。

例えば、トラックは信号待ちなどで停車する場合、3mの車間距離が乗用車のドライバーが許容できる車間距離となります。

ところが、トラックが2mの車間距離しかとらなければ、乗用車のドライバーは恐怖を感じることになります。

ただ、これはトラックに限らず大きな車を運転するドライバーはそれだけ無意識にあおり運転の加害者として見られている可能性が高いことを意味しています。

このように、車体の大きな車は威圧感があるため注意が必要です。

→周りの車が避けてくれるのは、それだけ威圧感があるため・・・

それでは、「ハイライト」についてはどうでしょうか?

 

ハイライトはあおり?

そもそも、夜間の走行中はハイライトが義務付けられています。

ただ、かなりまぶしいため危険ですよね・・・

そのため、警察庁でもハイライトの使い方いついてこのように注意喚起されています。

夜間の安全運転のポイント

・ 暗い道で対向車や先行車がいない場合は、ハイビームを活用
・ 交通量の多い市街地などや対向車や先行車がいる場合は、ロービームで走行(※)
  ※ 対向車が自転車の場合も確実にロービームに切り替えましょう。
・ 昼間より速度を落とした運転を励行
 ~ 夜間は速度を落とし、前照灯の上向き・下向きの切替えをこまめに行いましょう。 ~

つまり、夜間は前方に車や自転車などがいなければ原則、ハイビームとなっています。

そのため、あおるつもりはなくてもハイビームのまま前方の車に近づけば、あおっているような状況になってしまいます。

また、ライトの自動切換え機能が装備されている車も普及していますが、必ずしもタイミングよく切り替わるとは限りません。

さて、冒頭で私が経験したクラクションについても、道を譲ってもらったときなどに、お礼としてクラクションを鳴らすドライバーもいますよね。

ただ、それを「自分があおられている!?」と勘違いしてしまうドライバーがいてもおかしくありません。

→いわゆる「サンキュークラクション」は道交法違反となるため、やめましょう・・・

 

道路交通法 第54条

(警音器の使用等)
第五十四条 車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。
一 左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。
二 山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。
2 車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。

このように、クラクションを鳴らすタイミングは決められているためご注意ください。

 

最後に

無意識なあおり運転の厄介なところは、自分が気付いていない点です。

当然、気付いていないわけですから、繰り返してしまいます。

  • もしも、あなたが無意識に車間距離を詰めて走るドライバーだったら?
  • もしも、あなたがハイライトの状態でも気にしないで走行するドライバーだったら?
  • もしも、あなたがお礼のためにクラクションを鳴らすドライバーだったら?
  • もしも、坂道を上っていることに気付かずノロノロ運転している車に急接近してしまったら?

その時の状況や相手によっても大きく変わりますが、誤解されない運転。つまり、これまで以上にマナーを意識した運転がドライバーには求められているといえるでしょう。

 

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