●この記事では、著作物を守るためのDMCAとその悪用事例についてお伝えしています。
日本では著作権が改正され、2021年1月1日から「侵害コンテンツのダウンロード違法化及びアクセスコントロールに関する保護の強化など著作権の適切な保護を図るための措置」が実施されています。
これにより、これまでダウンロード規制されていた違法アップロードされた著作物(「音楽」や「映像」に限られていた)ダウンロードが、著作物全般に拡大されることになりました。
とはいえ、例えば人気you tuberの動画をコピーするなど、著作物の盗用は後を立たないですよね。
今回は、『日本のコンテンツにも適用されるアメリカの連邦法「DMCA」』についてお伝えします。
*日本では2001年に「プロバイダー責任制限法」が成立。
日本ではこの法律により、権利を侵害する情報が掲載され、被害者側から情報の発信者が分からない場合でも、プロバイダーへの削除依頼やコンテンツを盗用した管理者の情報の開示を要求することが可能になった。
→「著作権法の改正」についてはこちらの記事で紹介しています。
DMCAはアメリカの法律?
そもそもDMCAというのは、「Digital Millenium Copyright Act」の頭文字からきています。日本語では、デジタルミレニアム著作権法とも呼ばれます。
ただし、この法律はアメリカで施行されている法律です。
つまり、本来なら日本で適用されることはありませんが、アメリカ法人であるgoogleに関してはDMCAの範囲となります。
それでは、DMCAによりなにができるのでしょうか?
インデックスが削除できる!
私のこのブログもそうですが、検索エンジンに「インデックス」されていなければ、検索されることはありません・・・
そもそも、検索エンジンは「クローラー」と呼ばれる巡回プログラムが収集してきたwebページを解析して、「検索対象」としてデータベースのインデックス(索引・見出し)をもとに検索結果が表示されます。
→「yahoo」や「google」など、さまざまな検索エンジンがあるが、私達が簡単に検索できるのはそのwebページがそれぞれの検索エンジンにインデックスされているため。
当然、私のこのブログも検索エンジンにインデックスさせているため、こうして検索されることであなたの目にとまっています。
googleで検索できなくなる!
さて、DMCAで対象となるのはgoogleによる検索エンジンです。
つまり、プロバイダに盗用サイトの削除申請をすることで、google検索での盗用サイトの削除ができます。
→DMCAにより、googleで検索できなくすることができる。

これまでは、自分のサイトが盗用された場合、直接サイト運営者に削除要請をするしかありませんでした。
ただ、サイト管理者と連絡が付かなければ盗用されたコンテンツはそのまま検索結果に残ってしまいました。
ですが、DMCAによりプロバイダに盗用サイトの削除申請をするだけで、削除ができるようになりました。
もしもの時は、著作権侵害による削除へ。
ところが、このDMCAが悪用されるケースが以前から発生しています。
DMCAが悪用!?
確かに、DMCAは盗用された人からすれば必須の制度だと言えるでしょう。
それでは、全く関係のない人がDMCAを利用したらどうなるでしょうか?
実際、最近でも「集英社」が1月15日(日本時間)、海外を中心に、集英社名義でファンイラストなどに削除申請が相次いだ事件が報道されていました。
この事件では、削除依頼は本編の一部動画だけでなく「ファンイラスト」や「コスプレ写真」などまで削除対象とされていました。
ですが、そもそもこの削除依頼は集英社ではなく、全く関係のない第三者からの削除依頼でした。つまり、「DMCAを悪用した虚偽の申請」だったことが分かりました。
今回は、集英社関連のコンテンツが狙われましたが、いまやSNSは多くの人が利用していますよね。そんな中、あなたに突然「DMCAによる通知」が届くことになります・・・
とはいえ、当然、悪用すれば罰則があります。
DMCAの罰則?
総務省によれば、2000年の文化庁「著作権審議会第1小委員会専門部会(救済・罰則等関係)中間報告書」より・・・
作為義務として規定することにより、権利者はその義務の履行を求めてサービス・プロバイダーに対して訴訟を提起することができることとなる
とあります。
つまり、虚偽申請をした場合、民事訴訟による損害賠償をうける可能性があります。
ちなみに、「プロバイダー側は虚偽の有無に関係なく消去したからと言って、民事上の責任を負わないことを特別の手続きとすることが適当だ」と説明されています。
そのため、プロバイダとしては「MDCAが申請されれば申請通りに削除した方が安全!」だということになりかねません・・・
ちなみに、虚偽申請の内容によっては「威力業務妨害」や「偽計業務妨害」に該当すれば懲役や罰金刑もありえます。
最後に
誰かの為になる制度であっても、悪用されてしまえば凶器に替わります。
DMCAの悪用は、集英社を騙った事件のように、「私は著作権者だ!」と嘘をついて虚偽申請が行なわれることが以前から発生していました。
ただ、その目的は「嫌がらせ」だったり、「自分に都合の悪いコンテンツを削除」させたりといった場合などが考えられています。
ただ、どの場合であっても、やはり独りよがりな目的であるため、正当な申請理由にはなりえません。そもそも、虚偽通告は禁止されています。
デジタル作品を誰もが簡単に共有できてしまうことが返って、「不当な理由でのコンテンツ削除」につながっているケースがあります。
DMCAにより送られてきた通知は、「DMCAに基づく異議申し立て通知」から異議申立てをすることができます。
自分のコンテンツを守るためにも、もしも、身に覚えのない通知が届いたら放ったらかしにしないようにご注意下さい。
参考
ネット誹謗中傷弁護士相談ポータルサイト
→https://www.fuhyo-bengoshicafe.com/bengoshicafe-19103.html
コメントを残す