車を運転していると、眠たくなったことがありませんか?
特に、高速道路など長時間車を運転すると眠気がおそってくるかもしれません。実は、その原因は車の空調にあるかもしれません。
今回は、JAFが実施した「内気循環」と「外気導入」の実験結果についてご紹介します。
そもそも、「内気循環」と「外気導入」とは?
カーエアコンの空調を切り替えることができることは、車を運転する方ならご存じかと思います。
内気循環
車内部の空気(内気)を回して、そのまま循環させたいときに使用します。
◎メリット◎
車内で空気を循環させるため・・・
- 排気ガスや花粉などがはいりにくい。(トンネル内で、外気を車内に入れたくないときなど)
- 冷房が効きやすい。(車内温度を急速に変えたいときなど)
外気導入
外気を取り入れて、換気したいときに使用します。
◎メリット◎
- 車内の温度を外気温に近くすることができる。
- ガラスの曇りがとれやすくなる。
- エアコン始動時に発生する臭いを抑えることができる。
- 換気ができる。
さて、車内環境ができる「内気循環」と「外気導入」についての話しはこれくらいにして、JAFが実施した実験結果についてご紹介します。
JAFが実施した実験とは?
東京都内の「高速道路」、「郊外・山道」、「市街地」で各1時間ほど走行。車には、それぞれ4人乗車し走行中のCO₂(二酸化炭素)・O₂(酸素濃度)など車内の空気の質と花粉の量を測定。
*窓は全て閉め、乗降なし。
実験結果は?
いくつかの研究報告によると、CO₂の濃度が3,000ppmを越えると、疲労感の増加や注意力の低下。さらに、眠気や頭痛を訴える人が増加することが知られています。
それでは、実験結果についてご紹介します。
◎高速道路◎
- 「内気循環」で走行した場合は、二酸化炭素濃度が最大(1時間)で4,520ppm。(15分程度で3,000ppmにいたった)
- 「外気導入」で走行した場合は、トンネル内の走行で排ガスの影響もあり一時的にCO₂やCOの数値が高くなることもあったが、1,000ppm前後。
◎郊外・山道◎
- 「内気循環」で走行した場合は、二酸化炭素濃度が最大(1時間)で4,730ppm。(15分程度で3,000ppmにいたった)
- 「外気導入」で走行した場合は、二酸化炭素の濃度は1,000ppm未満。
◎市街地◎
- 「内気循環」で走行した場合は、二酸化炭素濃度が最大(1時間)で6,770ppm。(15分もしないうちに、3,000ppmにいたった)
- 「外気導入」で走行した場合は、二酸化炭素の濃度は1,000ppmを少し越えるぐらい。
なにが分かったの?
今回、JAFがおこなったテスト結果からこんなことが分かりました。
- 「外気導入」・・・どこで計測しても二酸化炭素の濃度は常に1,000ppm前後。
- 「内気循環」・・・最大値は郊外の6,770ppm。
- どこで走っても、「内気循環」にしていると15分前後で3,000ppmにいたる。
*二酸化炭素が3,000ppmを越えても、短時間では問題ないという実験結果もあるようですが、1時間に1回は換気した方がいいようです。
最後に
車の運転は慣れれば慣れるほど、睡魔との戦いとも言えます。また、子どもができるとこれまで車に乗らなかった人も、車に乗る機会が増える場合もあります。
少しでも、安全に運転できるように車内の換気を意識してみてはいかがでしょうか?
車の運転については、こちらの「居眠り運転」の記事でも紹介しています。
参考
JAFニュース
→http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/temperature/detail7.htm
JAF:クルマ何でも質問箱
→http://qa.jaf.or.jp/mechanism/structure/15.htm
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