この記事では、「食中毒」と「買い物」についてお伝えしています。
少しずつ暖かくなり、食中毒が発生しやすい季節になってきました。ただ、冬場でも食中毒は発生するため、1年中油断することはできません。
ところで、そんな食中毒予防についてあなたはどこまで知っていますか?
今回は、「普段の買い物習慣で食中毒予防!」についてご紹介します。
こんなことやってませんか?
一人暮らし?
家族と暮らしている?
必ずしもあなたが日々の食料品を購入するとは限らないかもしれません。
ただ、これまで一度も「食料品の買い物をしたことがない」という人は少ないでしょうし、これからすることになるかもしれません。
それでは、どんなことに注意して買い物をすればいいのでしょうか?
買い物中の注意点は?
買い物は、徒歩・自転車・車などで行くことになるのではないでしょうか?
ただ、いくつかお店を回る場合は、車が重宝しますよね。
私もよくやってしまうのですが、このいわゆる「お店回り」はまさに食中毒の原因となります。
お店周りをする理由は、そのお店独自の特売品があったり、お肉が安かったりとそれぞれのお店で強みが違い、そのお店ならではのメリットがあるからなんですが・・・
それでは、どうしてお店周りが危険なのでしょうか?
そもそも、食中毒は「栄養」と「水分」により急激に増加していきます。
それでは、栄養や水分を多く含む食品はなんだと思いますか?
A.「冷蔵」・「冷凍食品」
それでは、実際にどれくらいの時間で食中毒菌は増加していくのでしょうか?
食中毒菌は放置でどれだけ増える?
例えば、食中毒菌の1つに「腸炎ビブリオ」という食中毒菌を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
例えば、この腸炎ビブリオの場合は魚介類1g当たりの菌数の変化は、農林水産省によればこのように示されています。
- 5度未満で維持(ドライアイス・氷など):100~1,000個 → 2~3時間後:変化なし
- 20~35度(冷やすことなく常温で放置) :100~1,000個 → 〃 : >100,000
つまり、もしも私のように数店舗のお店周りをする人がいたとします。
ところが、最初のお店で冷蔵・冷凍食品などを購入したにも関わらず、氷などのなんの冷温対策もしなければ、食中毒菌が買い物袋の中で100~1000倍ほど増殖してしまうことになります。
そう考えると、怖いですよね・・・
→冷やす物がなければ、冷蔵・冷凍食品を買い物袋の中央に入れることで温度の上昇を和らげることができる。
*なんにしても、生鮮食品などを購入した場合は、速やかに帰宅する!
腸炎ビブリオについては、こちらの記事で紹介しています。
とはいえ、買い物中に温度管理に気を付けるだけではまだ不十分です。
例えば、あなたは生の「お肉」や「魚」を購入した際、そのまま買い物袋に入れていませんか?
実は、肉や魚介類から「ドリップ」と呼ばれる赤い液体が出ていることがありますが、この液体にも食中毒菌が含まれていることがあります。
そのため、他の食品にかからないようにビニール袋などに入れてから、買い物袋に入れる必要があります。
さて、ここまでは買い物と食中毒についての注意点を紹介してきました。
ところで、あなたは「真空パックなどの密封されている食品では食中毒は発生しない?」と勘違いしていませんか?
真空パックでも食中毒は発生する!
例えば、パウチタイプのカレーのように「レトルトパウチ食品」と記載されていれば、確かに常温保存も可能です。
「レトルトパウチ」については、こちらの記事で紹介しています。
ですが、真空パックなどで密封されている食品であっても「要冷蔵」・「10℃以下で保存してください」といった保存方法が記載されている食品が数多くありますよね。
もしも、このような注意書きがあるにも関わらず常温で放置してしまうとボツリヌス菌が繁殖し、命に関わる食中毒の原因になることがあります。
ちなみに真空パックが・・・
- 膨張
- 異臭
こういった場合は、菌が増殖している可能性があるため食べてはいけません!
*ボツリヌス菌は、「最強の自然毒素」とも呼ばれるが、熱に弱いため十分な加熱で毒性を失わせることができる。
このように、食料品の買い物1つとっても注意しないといけないことはいくつもあります。
ただ、一つ言えることは生鮮食品などの食料品を購入した場合は常温で放置しないことです。理想はすぐに帰って冷蔵庫や冷凍庫で冷やすこと。
ただ、いくつかのお店を買い物周りをする場合は、生鮮食品などは最後のお店で買うこと。それができなければ、「氷」や「ドライアイス」などの使用が必須となるでしょう。
ちなみに、ペットボトルのお茶も注意が必要です。
密封されていても・・・
例えば、ペットボトルのお茶は無菌状態で販売されています。
ところが、キャップを開けた瞬間から外気と一緒に空気中の雑菌やカビの胞子などが容器の中に入ります。
つまり、ペットボトルに直接、口を付けなくてもキャップを開けた状態で1週間くらい冷蔵庫に保存することで、「ペットボトルの中にクラゲのような物が沈殿している」なんてことが引き起こされます・・・
ちなみに、サントリーのホームページではそのクラゲの正体は・・・
空気中の雑菌やカビの胞子などが成長したもの
と、指摘されています。
食中毒は、水と栄養で増殖していきます。
→一般的に、30~40℃を至適温度とする菌が多い。(10℃以下、60℃以上ではほとんど増殖しない)
食品の取扱いには十分ご注意下さい。
最後に
食中毒の対策は、1年中必要です。
なぜなら、ノロウイルスのように冬に発生しやすい食中毒菌が存在しているためです。
ただ、購入してきた食品がすでに食べられない状態になっていては本末転倒ですよね・・・
食中毒は身近にありますが、対策をすれば食中毒被害を「0」にはできませんが、「0」に近づけることはできます。
まずは、普段の買い物から見直してみてはいかがでしょうか?
参考
厚生労働省:消費者の皆様へ
→https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/dl/leaflet_241105_01.pdf
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