皆さんは、レトルト食品を日頃から食べられるでしょうか?
普段食べなくとも、備蓄としてもしもの時のために、買い置きされている方もいるのではないでしょうか?
そんな、どこにでも売られているレトルト食品と言えば、カレーやスパゲティーのソースをはじめ様々な物が売られています。
今回は、そんな「レトルト食品を包装しているレトルトパウチの保存力」についてご紹介します。
そもそも「レトルト」ってどういう意味?
「レトルト」というのは、そもそもオランダ語で「加圧加熱殺菌をする釜」=高圧釜(家庭調理器具でいえば圧力釜)のことを指します。
通常なら、ただの加熱では水蒸気やお湯などでは100℃までが限界ですよね。
ところが、このレトルト釜を使えば圧力を加えることで、より高温での加熱処理をすることができます。
*中心温度120℃4分相当以上の加熱処理をすることが、食品衛生法で定められています。
レトルトパウチの秘密
添加物は使われていない!
レトルト食品といえば、長期保存ができるためとても重宝しますよね。
ということは、「添加物が入っている?」なんて考えてしまう人もいるはず。
ところが、レトルトパウチ食品には保存料や殺菌量は使われていません。
このことは、食品衛生法で定められています。
そのため、添加物ではなく「光線や空気中の酸素の透過を遮断するためのパウチ」を使用しています。
*食品衛生法で、添加物の使用は禁止されている。
→添加物については、こちらの記事で紹介しています。
レトルトパウチは、「容器包装詰加圧加熱殺菌食品」
とても長い名前ですが、食品を容器に詰めて加圧・加熱により殺菌した食品です。
さて、ここでいう食品とは清涼飲料水・食肉製品・鯨肉製品・魚肉練り製品を除いた食品のことです。
→気密性のある容器包装に入れ、密封した後に加圧加熱殺菌したもので遮光性がある。
*容器を工夫することで、殺菌が増殖しない工夫がなされています。
つまり、レトルト食品は・・・
❶長期保存が可能
➋添加物を使用しない
❸殺菌が増殖しない
という特徴があります。
となれば、「全ての食品をレトルトにすれば安全に食べられる?」と言うことには、残念ながらなりません。
レトルトに向かない食品
密封高温加熱処理により・・・
- 食感
- 香り
- 色の変化(劣化)
など、こういった変化が起こりやすい食品はレトルトに向きません。
レトルトに向かない食品
- 炒め物
- 焼き物
- 白物製品
- 和風
- 緑黄色野菜
などが、レトルトに向かない食品に当たります。
そもそも、全てがレトルトでは飽きてしまいますよね。
ただ、品質は保証されているため安心して食べることができることから、災害時の備蓄としても有効だといえるでしょう。
最後に
レトルト食品は、原料加工技術や製法の技術革新により品質は徐々に向上しています。
ひょっとしたら、これまでなかった物がレトルトに変わっているかもしれません。
すでに、ベビーフードや高齢者のための介護食品もレトルト食品が売られていますよね。
少なくとも、全年齢がお世話になっているレトルト食品は、これからもなくなることはないでしょう。
なにより、温めなくても安心して食べられるのは、いざという時に重宝します。
ただ、さらに技術革新が進めばレトルトに変わる新しい保存方法が主流になるかもしれません。
その時、やはり食の安全が疑問視されることになるでしょう。
100%安全な食品はありません。
私達にできることは、漠然とした不安に振り回されないことだと言えるでしょう。
参考
日本調味食品株式会社
→http://www.jsf-nicho.co.jp/qanda/index.html
大阪検疫所食品監視監視課
→https://www.forth.go.jp/keneki/osaka/syokuhin-kanshi/foodstandard_youkihousoudumekaatsukanetsusakkinshokuhin.html
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