新型コロナウイルスの影響でマスクが一時品薄となりましたが、今では普通に売られるようになってきました。
それでは、消毒液はどうでしょうか?
以前から、消毒液についていくつか記事をご紹介してきましたが、今回はなんと経済産業省が2020年5月22日「住宅用洗剤もアルコール消毒液の代用品として使える」と発表しました。
今回は、そんな「住宅用洗剤の代用品として使える台所用洗剤」についてご紹介します。
→「エタノール」については、こちらの記事で紹介しています。
NITEが消毒方法の有効性評価を実施!
NITEは、「独立行政法人 製品評価技術基盤機構」のことで、経済産業省が所管している独立行政法人のことです。
→行政執行法人であるため、役職員は国家公務員。
NITEは、「バイオテクノロジー分野」や「化学物質管理分野」など、工業製品などに関する技術上の評価や品質に関する情報の収集・提供などをその主たる業務とし、日本の産業を支えています。
さて、そんなNITEは経済産業省の要請を受け2020年4月15日から・・・
- 界面活性剤(台所用洗剤等)
- 次亜塩素酸水(電気分解法で生成したもの)
- 第四級アンモニア塩
これらを用いた消毒方法について、新型コロナウイルスに対する有効性評価が始められました。
さらに2020年5月21日には、有識者による検討委員会が開催され以下の5種の界面活性剤が新型コロナウイルスに対して「有効」と判断されたことが、5月22日に経済産業により発表されました。
- 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
- アルキルグリコシド(0.1%以上)
- アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
- 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
効果が確認された界面活性剤が使われている洗剤リストはこちらで確認することができます。
*私が普段使っている台所洗剤「チャーミー マジカ」もリストに含まれていました。
それでは、台所用洗剤はどんな使い方をすればいいのでしょうか?
あくまでも用途に沿った使い方が必要!
大前提として、上記で挙げた5種類の界面活性剤のどれかが入っていることを使用する住宅・家庭用洗剤の「商品ラベル」や「ウェブサイト」で確認してから使用する必要があります。
さて、そんな身近な消毒には「台所周り用」「家具用」「お風呂用」などがありますが、それぞれ用途にあった住宅・家具用洗剤を使う必要があります。
もちろん、使用上の注意を守って正しく使う必要があり、注意事項としては手指・皮膚に使用してはいけません。
それでは、台所用洗剤しかない場合はどうすればいいのでしょうか?
住宅・家具用洗剤がなければ、台所用洗剤で代用できる!
❶「たらい」や「洗面器」などに500mlの水をはり、台所用洗剤を小さじ0.5~1杯(2.5~5g)を入れて軽く混ぜる。
→食器洗い機専用洗剤ではなく、スポンジなどに付けて手洗いする洗剤を使用(界面活性剤の種類を確認)
➋「キッチンペーパー」や「布」などに❶で作った溶液を染み込ませて、液が垂れないように絞ります。
❸汚れやウイルスを広げないように、一方向にしっかり拭き取る。
❹洗剤で拭いてから5分程度たったら、キッチンペーパーや布などで水拭きして洗剤を拭き取る。(プラスチック部分は放置すると傷むことがあるため水拭き必須)
❺最後に、キッチンペーパーなどで乾拭きする。
~一連の工程~
「台所用洗剤を使って薄め液を作る」
⇊
「対象の表面を薄め液で拭き取る」
⇊
「水拭き」
⇊
「乾拭き」
つまり、消毒効果のある海面活性剤が入っている台所用洗剤を使用する場合、❶消毒➋水拭き❸乾拭きの3回拭く必要があります。
他にも、使う際の注意点があります。
どこにでも使える分けではない!
放置すると傷む物
先程お伝えしましたが、台所用洗剤でプラスチック部分を拭いてそのまま放置した場合、傷むことがあるためすぐに水拭きをする必要があります。
- 電話
- キーボード
- マウス
- TVリモコン
- 便座や蓋
- 照明のスイッチ
- 時計
など、痛めてしまっては意味がないためこういったプラスチック製品は注意が必要です。
他にも、そもそも使えない場合があります。
使えない物
- 塗装面(家具・ラッカー塗装部分・自動車の塗装面)
- 水が染み込む場所や材質(布製カーテン・木・壁)
こういった場所や物に使ってしまうと、シミになる恐れがあります。
最後に
経済産業省としては、家庭や職場など様々な場面で使われる消毒方法として、アルコール以外の選択肢を増やしていきたいことが見て取れます。
ただし、これまでお伝えしてきたように使い方には注意が必要です。
上記で紹介した注意事項以外にも、「スプレーボトルでの噴霧は行わない」ことが注意事項に挙げられています。
そして、作り置きした液は効果がなくなってしまうため、その都度使い切る必要があります。
どんな消毒液にもメリット・デメリットが存在するため、使い方には十分ご注意下さい。
→「殺菌料」としても使われている微酸性電解水についてはこちらの記事で紹介しています。
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