子どもは、「関節がはずれやすい!」なんてよく言われますよね。
それでは、どういったことに注意すればいいのでしょうか?
今回は、気をつけないといけない「肘内症(ちゅうないしょう)」についてご紹介します。
肘内症ってなに?
「肘内症」というのは、俗に言う「肘が抜けた・・・」という状態。
1~3歳の子どもに多く見られます。私の息子はもうすぐ3歳になりますが、毎日暴れまわってどうしても手を引っ張ってしまうことが度々あります。
「肘内障は、肘にある靱帯(輪状靱帯:輪っかの形をしている靱帯)から外側の骨(橈骨頭:とうこつとう)がはずれかかることで引き起こされます。」⇒肘を包んでいる靱帯(輪状靱帯)が外れるということ。
ややこしい説明になりましたが、つまり・・・
→肘の靱帯の脱臼
これが、肘内障です。
*指にはめた指輪が外れたようなイメージ。
どんな時に起こるの?
輪状靱帯が発達していない1歳未満~6歳位の子どもに現れます。(まれに、大人にもある)
そして、ふとした瞬間に簡単に起こります。
肘内障の事例
- 子どもの意識がおもちゃにいっている状態で、車がきて危ないためママ(パパ)が急に手を引っ張った。
- 子どもと手をつないでいるときに、子どもが突然走りだし意図せず腕を引っ張った。
- パパとママがそれぞれ子どもの手をもって、子どもの身体を持ち上げてブランコ遊びをする。
- 寝返りを打って自分の腕が下敷きになって発生。
- 鉄棒にぶら下がる。
このように、「思わず手をひっぱった時」・「子どもと朝んでいる時」・「就寝中」などいつなってもおかしくありません。
肘内障の原因
- 約50%・・・子どもの手を引っ張った時。
- 残り50%・・・「子どもが転んで手を付いた」・「腕をひねった」・「肘を打った」など多岐に渡る。
息子も寝相が悪いため、ベット中をクルクル回っていますが、今のところ肘内障は起こっていません。
*5歳以上になると、骨も発達してくるため基本的には簡単に外れることはありません。
「脱臼」ということは痛い?
例えば、つないでいる子どもの手をなにかの拍子で強く引っ張ったとします。
すると、子どもは急に「イタイ!イタイ!」と泣き出します。
そうなんです、痛いんです。
痛いから動かそうとせず、腕をだらんとさせた状態になります。
ただ、親としてはまさかこの程度で脱臼したとは思わず、「手首を痛めた!?」「肩を痛めた!?」と勘違いしてしまうことも多いようです。
肘内障の特徴は?
例えば、レントゲンでうつしても特に異常はみられません。
というのも、骨折でもなければ骨の脱臼でもなく、あくまで靱帯の脱臼だからです。(靱帯は、レントゲンでうつらない)
そのため、外から見ても腕の腫れや変形といった異常が見られないことが特徴です。
- 強く手を付いた・腕をぶつけたなど、強い外力が加わっていない。
- 痛がる部分の腫れや内出血がない。
この2つが揃っていれば、肘内障の可能性が高い。
コツさえつかめれば簡単に治せるようですが、整形外科で整復をしてもらった方がいいでしょう。もしも、骨折などをしていれば悪化させ最悪、麻痺が残る可能性まであります。
*病院に受診したときには、すでに自然に入っている場合もあります。
→もし、整復のやり方が気になる方はこちらの動画で、「スポーツドクター」が整復のやり方について紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=HaM9_bXTMxM
最後に
肘内障は、小さい子どもにはよく起こりますが、簡単に(一瞬で)治すことができます。
ただ、それは専門の方が行うからです。
もし、なにも無理なことをしていないのに、子どもが突然手をぶらんとして掌を下に向けて泣いているようなら肘内障かもしれません。
肘内障を放置していると戻りにくくなることもあるため、「たいしたことはない?」と思わず、早急に整形外科に受診してあげて下さいね。
参考
Medical Note:子どもの肘の亜脱臼「肘内障」とはー「子どもの腕が動かない」「肩が外れた?」時の対処法
→https://medicalnote.jp/
かわかみ整形外科・小児科クリニック:肘内障
→https://kawakamiclinic.or.jp/syoni/
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