赤ちゃんの食事
赤ちゃんの離乳食は、喉を詰まらせないようにとフードプロセッサーで細かくしたりと毎食苦労されているかと思います。
栄養のことも考えると最初のうちは、あれもこれもと作り過ぎてしまうこともあるかもしれません。
今回は、赤ちゃんが離乳食で窒息しないポイントまとめました。
食べ物による窒息(死亡事故)は9.8%
赤ちゃんは未発達な状態で産まれてきます。
個人差はありますが、生後5ヶ月頃から離乳食が始まります。
消費者庁のH22年~26年までの5年間の統計より、0歳児の死亡事故で「窒息」が圧倒的に多くなっています。
窒息の中でも、食べ物による誤嚥は9.8%。
全体のほぼ1割の赤ちゃんが食べ物の誤嚥により亡くなっています。
赤ちゃんが食事で窒息しないために知っておくべきこと
噛む力が未発達
そもそも母乳ですら吐き出してしまう赤ちゃんが、喉をつまらせやすいことは想像できると思います。
- 実は、噛む力は乳歯の奥歯が生えそろう3歳すぎ頃までの間に少しずつ獲得される能力です。つまり、まだ歯が生えていない生後5ヶ月頃では食べ物は舌で押し潰すしかありません。(生後5ヶ月でも歯が生えている赤ちゃんもいらっしゃいます)
- 舌の動きが発達すると、舌で押しつぶせない食べ物を舌で奥の歯茎に運んで潰すようになります。→もぐもぐ期
- 生後11ヶ月頃で、ようやく上下の歯が4本づつ生えてくるので歯茎で潰せる形態に移行できるタイミングになります。
このように、赤ちゃんの歯の状態や飲み込みを見ながら離乳食の形態を替えていく必要があります。
詳しい月齢別の離乳食はこちらのHPで詳しく掲載されています。
例えば、2歳の息子はほとんど吐き出すことがありませんでした。ですが生後3ヶ月の娘は、母乳のたびに吐き出します。
このように、子ども達によって特徴があるのであくまで「〇ヶ月~」というのは目安です。
離乳食に完全移行するタイミングも人それぞれ。
当然、離乳食を吐き出すようなら無理に食べさせては危険です。
少しずつで大丈夫です。
離乳食が進まなくて心配なら小児科で定期検診のついでに聞けば問題なしです。
「体重が減少していなければ大丈夫!」と言われることが多いと思います。
飲みこむ力が未発達
赤ちゃんはミルクですら吐き出してしまいます。
それが離乳食になればなおさら心配になります。
もし、寝ている間に嘔吐してしまえば窒息する可能性があるからです。
嘔吐のほとんどは、飲みすぎや胃からの逆流です。(赤ちゃんの胃は逆流しやすい)
成長とともになくなっていくのですが・・・
吐いた場合は、仰向けで寝ているなら顔を横に向けてあげてください。
→上向きの状態だと気道が確保されいる状態です。つまり、気管支まで口に残った嘔吐物が一直線に流れ込む可能性があります。気管支にはいってしまうと肺炎の危険があります。
親が勘違いしてしまうこと
対象年齢〇歳以上
例えば、はちみつは1歳未満・チョコレートは3歳以上なんていわれます。
- はちみつは、ボツリヌス菌による毒素で低年齢では亡くなってしまうことがあります。
- チョコレートは、虫歯になりやすいことが一番の原因です。
このように、どんなものにも安全のため対象年齢が設けられています。
これまでの説明でも、「〇ヶ月で歯がそろってきて~」と伝えていますがこれはあくまで目安です。この目安がなければ説明ができないので便宜上使っているものです。
これまでも何度か伝えていますがあくまで目安です。
特に、食品に関してはアレルギーの問題もあるので初めての食品には体に反応が出ていないか必ず確認していく必要があります。
例えば、〇ヶ月以上から使えるお湯で溶かせるスティックタイプの離乳食が売られています。私も何度もお世話になりました。ただ、初めて使うときは子どもの反応を必ず見ていました。
また、大人でも食事でむせることがあります。どの食品が原因で窒息状態になるか分かりません。食中・食後はご注意ください。
対象年齢はあっていても、自分の子どもにはあっていないことが当たり前のようにあります。必ず、子どもの様子を観察してあげてくださいね。
まとめ
保育所でも窒息による死亡事故が増えています。小さい子どもにとって食事一つとっても命懸けです。それを毎日繰り返しています。赤ちゃんとの生活は危険がいっぱい。ですが、成長スピードも早く今の時期はあっという間に過ぎ去っていきます。
参考
消費者庁「子どもの事故の現状について」
→http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/children_accident_prevention/pdf/children_accident_prevention_171031_0002.pdf
妊娠・子育て相談室
→https://www.mcfh.or.jp/netsoudan/article.php?id=933
わこちゃんカフェ
→https://community.wakodo.co.jp/community/babyfood/meyasu.html
子ども相談室
→https://www.chiba.med.or.jp/general/millennium/pdf/millennium60_13.pdf
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