電子書籍にも学力向上の効果が明らかに!読書=勉強

読書で学力向上

皆さんは、子どもに「本を読ませよう」と考えたとき、紙の本を選びますか?それとも電子書籍を選びますか?

今回は、進研ゼミで有名なベネッセが2018年10月に発表した「電子書籍が子どもたちの学力を上げた」調査結果を紹介します。

 

電子書籍ってなに?

電子書籍とは、紙の本とは違いタブレットやスマホなどでイン

Myriams-Fotos / Pixabay

ターネットからダウンロードすることで何冊でもいつでもどこでも読めてしまうとても便利な本です。

何冊買っても必要なのは、タブレットだけなのでかさばることもありません。

2010年にアップルが「i pad」を発売したことがきっかけで、2010年が電子書籍元年と呼ばれることもあります。

私も何冊か電子書籍を購入していますが、1冊読めば慣れるので本とかわりなく(それ以上に)使いやすくなります。


今回はあくまで読書をすれば成績があがるという話ですが、電子書籍にはこんな使い方もできます。

  1. もし、勉強関連の電子書籍なら気になるページをスクリーンショットで撮影して残すなど自分のやりたいように加工することができます。もちろん、スクリーンショットを印刷することもできます。
  2. 勉強で苦手な項目のスクリーンショットを集めれば、自分専用の苦手対策を簡単に作ることまでできます。
  3. 本に書き込まなくても、「kindleリーダーアプリ」などを使えば電子書籍(タブレット)上に書き込むことができる機能があるものまであります。

 

電子書籍を使って学力向上

1年4ヶ月にわたる研究で、小学校5年生(42696人)を対象に本を読む冊数でグループ分けして調査が行われました。

国語・算数・理科・社会の4教科で進研ゼミの「実力診断テスト」を5年生実施。同じ子どもたちが6年になったときにもう一度実力診断テストを実施。

 

電子書籍が学力に影響

  • 読書量が多い子どもほど、学力が向上するという結果が!
  • 国語だけでなく、算数も含めてすべての教科で学力が向上(偏差値が1.9上昇
  • 読書をしていない子どもは、逆に偏差値が0.7下降

 

偏差値とは?

偏差値は、「その試験を受けた人のなかで自分がどのくらいの位置にいるのか?」を表すための数値です。

平均点をとれば、偏差値50になります。

つまり、この調査のようにおなじメンバーで試験を2度しないと意味がありません。

(自分の点数がどんなに高くても、平均点より低ければ偏差値は50未満になります)

 

 

例えば、偏差値を1上げようと思えば4点近く平均点よりも多くとる必要があります。今回の調査結果では、読書が多い子ども達の偏差値は1.9上昇しているので、約8点も点数を上げたことになります。

偏差値を1点でも越えられそうな可能性をピックアップしてみました。

  1. 他の子どもよりも勉強した→堅実的ですが、他の子も勉強していれば偏差値は低くなることもあります。
  2. たまたま自分の得意な内容だった。→全教科自分の得意な内容とは思えません。
  3. 選択問題なら運→算数に選択問題があったとしても、全教科で偏差値が上昇するとは考えにくい。

 

学力が低い子どもほど効果あり!

学力が低いということは、勉強をあまりしないと考えられます。

ですが、本をたくさん読むほど学力の低い子どもたちの偏差値が上がるという結果になりました。

つまり、上記であげたように勉強を皆以上にしていたわけではないでしょう。また偶然、得意な内容だっとは考えにくいです。

かなりの強運な持ち主が1人か2人はいたかもしれませんが、調査結果に顕著にでる程となるとそれも考えにくいです。

しかも、読書なしの子どもの達の場合は学力上位者であってもマイナスに転じています。

 

電子書籍の効果は?

電子書籍を利用して良かったこと

1位:授業で取り上げられた本を読んだ

2位:わからないことを自分で調べるようになった。

ちなみに、下位は・・・

  • 本が好きになった
  • 好きな本が見つかった

という結果でした。

 

電子書籍のメリットとデメリットがはっきり分かれた結果

メリット

電子書籍は、なんといっても手軽に読めることが魅力。

  • インターネットで授業で取り上げられた本を調べればすぐに購入できます。
  • 分からないことがあっても、単純な事柄なら検索すればすぐに答えがみつかります。

デメリット

本には特徴がありますが、電子書籍はどれも同じです。

紙の本なら、それぞれ表紙に特徴があったり本自体に工夫があったりと楽しい特徴があります。ですが、電子書籍では一律同じになってしまいます。


初めて本を読むなら、自分が気に入った本が選びたいですよね。

つまり、電子書籍の場合はあくまで本の内容。

私たちもそうですが、特に子どもたちは見た目で面白そうかどうかを判断しますよね。

つまり、今回のような調査がなければ授業で取り入れでもしない限りそもそも電子書籍を読むことがなかったかもしれません。

今回の調査結果で言えることは、電子書籍で読書量を増やしたことで学力が向上したということです。

読む力がいかに考える力・読み解く力を身につけることができるかを示した結果だと言えます。

akshayapatra / Pixabay

 

まとめ

電子書籍に慣れていないママさんパパさんが大多数だと思います。私の場合は、任天堂DSで2007年に「文学全集」というソフトが発売されたのですが、それが私の初めての電子書籍体験です。

あれから比べ物にならないくらい電子書籍は便利になりました。

操作が増えたので初めてのうちは説明を読みながらですが、慣れてしまえば本のように汚す心配もなければ好きに書き込むこともできます。

ただ、子どもたちにはまず紙の本から読んでもらった方が「本とはこういうもの」ということが伝えられます。今すぐ電子書籍にしなくても、子ども達ならすぐに操作を覚えてしまうでしょう。

そして、本の楽しさを知らずにいきなり電子書籍というのも味気ないと私は考えています。そのため、まずは自分の好きな本を見つけてもらい、それから電子書籍を読むようになっても遅くはないと思います。

電子書籍(私の場合はkindle)を読む親としては、電子書籍の可能性を知ることができて今回の調査結果はとてもうれしく感じました。


参考

ベネッセ「ニュースレター」
https://berd.benesse.jp/up_images/textarea/bigdata/1026releasenewsletter.pdf?utm_source=banner&utm_medium=banner&utm_campaign=fromebookpage20181026

 

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