花粉症の治療はどこまで進む? 「初期治療」・「舌下免疫療法」

 

毎年、花粉症に多くの人が悩まされます。

というのも、今では5人に1人(約20%)が花粉症ともいわれているためです。

とはいえ、花粉から逃げようと思えば、「スギが生育してない:沖縄」か、「南の一部にしかスギがない北海道」へ行くしかありません。

これでは、あまりに非現実的な花粉症対策になってしまうため、今回は「現実的な花粉症治療」についてご紹介します。

 

花粉症は人ごと?

「人」というか、例えばモンキーセンターのニホンザルにも花粉症が見られているため、まさに「人ごと」ではありません。

そして、以前の記事でも紹介しましたが「花粉症はハウスダストなどで引き起こされる1年中症状がでる通気性アレルギーではなく、花粉が飛散するとき時期にだけ発症するため季節性アレルギー鼻炎」とも呼ばれます。

さて、そんな花粉症のまずは「初期治療」について見ていきましょう!

 

花粉症については、こちらの記事でも紹介しています。

花粉症は30年で爆増!?~東京都で実施された調査結果を紹介~

 

初期治療ってなに?

そもそも、スギ花粉が飛ぶのは1月~4月ですので、「花粉が飛び始める前」「症状が軽い状態」のときに薬の使用を始めることを初期治療といいます。

花粉症もアレルギーの一つですので、症状が悪化すると薬が効きにくくなります。

ですが、症状が軽いうちから薬を使い始めることで、花粉の飛散量が多くなったとしても症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。

初期治療をおこなうことで・・・

  • 症状を遅らせる
  • 飛散量の多い時期の症状を軽くする

こういった効果が期待されています。

それでは、残念ながら初期治療を逃してしまったらそのシーズンはあきらめるしかないのでしょうか?

 

導入治療

症状が強くなってしまってから始める治療です。

経口ステロイド薬の一時的(1週間以内)な服用や、鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)も必要となります。

ThorstenF / Pixabay

ちなみに、花粉症の治療薬といえば抗ヒスタミン薬があります。

以前は、「眠気」や「胸焼け」など副作用がありましたが、最近では改善され1日に1回服用するだけでいい薬もあるようです。

ただ、効果には個人差があるため人によっては効かない場合もあり、市販薬を買う前に医師と相談した方がいいでしょう。(効果がでるまでに、1週間は飲み続ける必要がある)

さらに、花粉症の症状が強い人には「手術」という手もあります。

 

レーザー鼻粘膜焼灼術

「手術」とはいえ、日帰りで終わります。

鼻づまり・鼻水・くしゃみの症状が強い方は、花粉飛散のピーク前にこの治療を受けるという方法もあります。

この手術は、鼻の粘膜をレーザー光線で薄く焼くことで花粉に対するアレルギー反応を起こしくくする治療です。(10月~年末頃までに施術し、花粉飛散時には治癒していることが理想)

ただし、粘膜は少しずつ再生されていくため有効なのは1~2シーズン程度です。また、レーザー光線で焼くため当然、粘膜はやけど状態になります。

治療後、一時的に鼻詰まりがひどくなることもある。

さらに、最近では注目を浴びている治療法があります。

 

スギ花粉舌下免疫療法

この治療は、アレルギーの原因であるスギ花粉を小量から舌下投与することで体をスギ花粉に慣らし、症状を和らげることができる治療法です。(低濃度~高濃度に徐々に上げていく)

この治療に使われる「シダキュアスギ花粉舌下錠」が、2019年5月から1回14日分(2週間)しか処方することができませんでしたが、それが解除され1ヶ月分の処方が可能となりました。

この治療により・・・

  • スギ花粉症に対する治療薬が必要なくなる:20%
  • 治療薬は必要だが、症状がかなり軽減した:40~60%

→約20%の人には効果がないことになりますが、少なくとも約80%の人には効果があることになります。

 

《注意事項!》

ただし、この治療には注意事項がいくつかあります。

  • 途中で止めると効果がなくなる。
  • 毎日少なくとも2年以上継続する必要がある。(3年~5年が目安)
  • スギ花粉の飛散時期に行うと症状が悪化する可能性があるため、6月~11月の間に開始する。

つまり、長期間根気がいる治療(舌下錠)が必要になります。

ただ、毎年必ず大変な目に遭うことを考えれば、「検討してもいい治療方法」と言えるでしょう。

ちなみに、舌下薬には「ジダトレン」という薬もあります。


リーレクリニック大手町のクリニックを確認すると・・・

  • シダキュア・・・舌下時間:1分
  • ジダトレン・・・舌下時間:2分

薬価は、どちらも144.1円ですが、3割負担の場合は1日薬価:43円となっています。

つまり、保険適用があります。

このように、花粉症に対する治療は少しずつ進んでいます。

 

最後に

花粉症といっても、必ずしもスギ花粉とは限りません。

例えば、ヒノキ花粉症なら2月~5月・ブタクサ花粉症なら8月~10月といった具合に、多くの植物の花粉が花粉症の原因となります。

そのため、まずは医師に相談して自分のアレルゲンを特定するところから始めなければなりません。

花粉症には、いつなるか分かりません。

ですが、ひどくなる前に。もっと言えば、花粉が飛散する前に治療を考えて見てはいかがでしょうか。


参考

つくば難聴めまいセンター:アレルギー性鼻炎
https://keiyu.or.jp/ent/top/sickness/allergy/

すずきファミリークリニック:スギ花粉舌下免疫療法
https://suzuki-fc.jp/blog/622

レタスクラブニュース:ことしの花粉症対策
https://www.lettuceclub.net/special/tf/kafun2020/

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です