ダンボール収納はプロ向けの整理整頓術? ダンボールと害虫

 

皆さんの自宅には、どれくらいダンボールがあるでしょうか?

さすがに、1つもないお家は少ないと思います。

それでは、自宅にあるダンボールは正しく使えていますか?

今回は、「ダンボールで失敗しないために」ついてご紹介します。

 

ダンボールは汚い!

「ダンボール」と一言でいっても、スーパーなどに置いてあるものもあれば、商品梱包として使われているものなど、さまざまな物がありますよね。

災害時には、ダンボールベットまであります。

ただ、特に新品ではないダンボールには注意が必要です。

 

使い古しのダンボールは危険!

例えば、スーパーなどに置かれているダンボールは、野菜などを入れていたであろう、使い古しのダンボールですよね。

ダンボールの端に、白菜などの切れ端が落ちていたりします・・・

この時点で、綺麗じゃないないことはわかりますよね。ただ、そもそも無料でもらっているわけですから店側に文句を言うのはお門違いです。

どう使うかは、あくまでもその人次第ですから。

それでは、まずはダンボールの衛生面について見ていきましょう。

 

 

~ダンボールと衛生面~

株式会社東邦微生物病研究所より

食品衛生検査部では、さまざまな食品の製造施設や厨房などを訪問して、衛生チェックが実施されています。

さて、そんな衛生チェックの1つに「ダンボールを厨房等施設内に持ち込んではならない」という物があります。

 

ダンボールと微生物

検査結果から言えば、ダンボールなどは食中毒の温床になる可能性が指摘されています。

東邦微生物病研究所に送られてきたダンボールの検査結果

  • 100平方センチメートルあたり数千~数万の雑菌が付着
  • 魚介類のウレタン箱にいたっては、多くの雑菌どころか「腸炎ビブリオ」が付着していることもあった

 

スーパーで買い物をしていると、段ボール箱に購入した食品などをスーパーのダンボールに詰めて持ち帰るお客さんがいます。

ですが、「他の食品への交差汚染(調理済み食品や加工品が、原材料や下処理をした材料と交わって汚染されること)」や、「2次汚染(汚染された「まな板」などからの感染)」の危険があるため注意が必要です。

→自宅ではないと思いますが、例えば厨房などでダンボール箱やウレタン箱のままで冷蔵庫等に保管した場合、冷却不良が発生し中の食材が劣化してしまう場合があります。

これは、「ダンボール」や「ウレタン箱」の保温性が高いためです。

そのため、食材を冷蔵保存する場合は、必ず箱からだして保管しなくてはいけません。

さて、「保温性」が高いと言うことは目に見えない微生物だけでなく、目に見える物にも注意しなくてはいけないことを意味します。

 

ダンボールの保温性と害虫

多くの人が知っていると思いますが、ダンボールには害虫がわきやすい特徴がそろっています。

そもそも、ダンボールはトンネル状の穴がいくつも開いています。

この穴に「ゴ⚪⚪リ」や「ハエ」などが卵を産み付けている可能性があります。

つまり、毎日どれだけ綺麗に掃除したり・外部から侵入させないようにトラップを仕掛けたりしたとしても、「ダンボールという移動手段」で、自分自身が害虫を自宅に招き入れていることになります。

そして、そんなダンボールは保温と保湿が保たれているため虫の産卵から孵化まで至れり尽くせりな環境が整っています。

当然、ダンボールは外敵から身を守る役割も担っています。

stux / Pixabay

さらに、ダンボールを濡れたままにしておくと最悪です。

 

濡れたダンボールで食物連鎖!?

濡れたままのダンボールを放置するとカビが生えますが、このカビも害虫のエサになります。

例えば、カビを狙ってダニが湧きます。そのダニを狙ってクモなどの害虫がやってきます。このように、ダンボール1つとっても、食物連鎖のサイクルが生まれます。

ちなみに、ダンボール自体が「シロアリ」や「ゴ⚪⚪リ」などのエサになるため、ダンボールを放置していると寄ってくる可能性があります。

さて、ダンボールを使いたくなくなってきたのではないでしょうか?

ですが、基本ができればそこまで恐れる必要はありません。

 

ダンボールの使い方?

そもそも、ダンボールを使うときは害虫を呼び込まないために新品の物を使うことが大前提です。

例えば、100均などでもダンボールボックスが売られていますが、害虫の危険は基本的に変わりません。

そのため、ダンボール収納をするときは除湿剤を一緒に入れたり、数年おきに買い換えた方がいいでしょう。

また、ダンボールの収納場所と言えば、「押し入れ」や「クローゼット」など暗くて湿気のある場所が多くなりがちです。

ですが、ダンボールの保温性や保湿性を考えると、風通しの良い場所で保管することが大切です。また、「カビが生えていないか」・「虫の卵」や「虫」がいないかなど、定期的にダンボールやその中身を確認する必要もあります。


注意点としては、家具用に作られたしっかりとしたダンボール(ダンボール家具)であっても、濡れた状態で放置するとダンボールがふやけて軟らかくなり害虫のエサになってしまうため、すぐに水分を拭き取る必要があることです。

つまり、ダンボールは「使い回さない」・「定期的(数年ごと)に買い換える」ことが基本になっていきます。

ただし、ダンボール家具などは耐水性など、そもそも何年も使い続けるようにできている物もあるため、「水が付着すればすぐに拭いたり」、「害虫が寄りつかないように掃除を徹底する」ことで、長く使い続けることができます。

なにが言いたいかといえば、新しいダンボールには害虫は住み着いていなくても、家にすでに住み着いていれば当然、新しいダンボールも害虫の住み家になってしまう可能性が高いのです。

そのため、掃除が苦手な人は極力ダンボールを使わない方が無難だといえるでしょう。


thedanw / Pixabay

また、先程お伝えしたように、徹底管理されているはずの食品の製造施設や厨房などですら、ダンボールが原因で雑菌の繁殖が発生します。

とはいえ、現実は整理整頓が苦手だからこそ簡単に使えるダンボールを使ってしまいますよね。

とういうことで、自宅の掃除ができた人は、ダンボールに異常がないかの確認をしてみてはいかがでしょうか?

*部屋の掃除ができなければ、そもそもダンボール収納は避けた方がいい。

 

最後に

ダンボールは、とても便利でさまざまな使い方ができます。

ただ、その反面、使い方を間違えると自宅内で害虫が野放し状態になるかもしれません。

また、ダンボールを使った収納は衛生面を整えて行くことが基本になりますが、これはダンボールにだけ気を付ければいいわけではありません。

なぜなら、家の中に害虫が湧かない環境にする必要があるためです。もちろん、害虫が湧くのはダンボールだけではありません。

→ダンボールに虫が湧けば捨てることになりますが、その時点で自宅の衛生面は困ったことになっています。

つまり、新しく買い直したとしても、またすぐに湧く可能性があります。当然、スーパーなどでもらってきたダンボールを収納として使えば、さらに悲惨なことになりかねません。

ダンボール収納はやりっぱなしではなく、定期的なメンテナンスが必要です。部屋が散らかっている場合は、ダンボール収納は避けた方がいいでしょう。


ちなみに、子育てなどにより食べこぼしなどがいつまでも落ちている場合はダンボール収納以前にまずは、部屋の片付けを終わらせる必要があります。

そういう意味では、段ボール収納は家の整理整頓ができていることが前提になるため、プロ向けの整理整頓術になるのかもしれません。

「ダンボールの使い回しは不衛生!」

今回は、これだけ覚えて帰って頂ければ幸いです。

 

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