●この記事では、コロナワクチン接種の便乗詐欺事例についてお伝えしています。
コロナワクチン接種が始まりましたが、便乗詐欺が以前からすでに行われていることをご存じでしょうか?
ただ、1つ言えることは「知らないことはそれだけで危険」だと言うことです。
今回は、「コロナワクチン接種の開始が悪用された詐欺手口」について紹介します。
コロナワクチンに便乗?
これまでも、例えばコロナに便乗した給付金詐欺などが社会問題化していました。
→持続化給付金の不正受給については記憶に新しいですし、そもそもまだ終わっていません。
それでは、コロナワクチン接種のなにに便乗した詐欺が発生しているのでしょうか?
コロナのワクチン接種に関わるトラブルとは?
国民生活センターでは、3つの事例が示されていますが、どれもここ数ヶ月で発生しています。
さらに言えば、若い人からの相談まであります。
事例1:80代女性(2020年12月受付)
「新型コロナウイルスのワクチンが無料で受けられる。家は借家か、持ち家か」と電話があり、不審だ
「コロナワクチン接種」と「家が借家か持ち家か?」は、なんの関係もありませんよね・・・
この電話は、一人暮らしの自宅に電子音のような声でかかってきたようです。
「新型コロナウイルスのワクチンが無料で受けられます。家は借家ですか、持家ですか」等と質問する電話があり、怪しいと思い途中で電話を切ったが不審だ。
こういった相談でした。
そもそも、「電子音」ということは話す必要がないため、日本語ができない外国人でもできてしまいます。
真相は分かりませんが、少なくとも高齢者が狙われていることは間違いないでしょう。
さらに、「公的機関を名乗る者」からの不審な電話も紹介されています。
事例2:80代女性(2021年1月受付)
公的機関を名乗る者から「新型コロナウイルスのワクチンが接種できる。キャッシュバックされるので10万円を振り込むように」と電話があり、不審だ
この事例では、電子音ではなく直接話しかけられた事例でした。具体的には、相談者のお母さんの自宅に保健局を名乗る者から・・・
「新型コロナウイルスのワクチンが接種できる。後日全額キャッシュバックされるので10万円を振り込むように。すぐに○○銀行へ行ってほしい。口座番号をメモするように」と電話があった。
という内容でした。
その後、娘である相談者さんが折り返し電話をかけ「△△保健所のことか?」と尋ねたら、電話が切れてしまい、さらに母に対しても「まくし立てるような話し方」だったということでした。
さて、事例1・2の電話はなにがおかしいと思いますか?
そもそも、コロナワクチン接種は全額公費負担のため、10万円キャッシュバックの意味が分かりません。
さらに言えば、公的機関が個別に電話でワクチン接種の斡旋はそもそもしていません。
特に、お金が絡むなら直接市役所で手続きすることが基本になるため、そもそもいきなり電話してきて「振り込んで下さい」はありえません。
ちなみに、仮に公的機関からなにかの用事で連絡があったとしても、まくし立てるように電話で説明することは基本的にないでしょう。こんな電話対応をすれば苦情につながります。
ただし、必ずしも高齢者が狙われるとは限りません。
事例3:30代 男性(2021年2月受付)
「新型コロナウイルス予防接種が優先的に打てる」といった内容で、URLも記載されたSMSが届いたが、不審だ
この事例では、「新型コロナウイルス予防接種が優先的に打てる」といった内容のSMSが届いた事例でした。
しかも、「URL」だけでなく「大臣名」まで記載されていたようです。
それでは、このSMSはなにがおかしいと思いますか?
そもそもの話しになりますが、ワクチン接種には優先順位が定められています。
- 医療従事者
- 高齢者
- 基礎疾患を有する者
ですが、相談者は30代で仮に基礎疾患があったとしても、やはり「優先的に接種」はありえないことだと言えるでしょう。
百歩譲って、仮にお金持ちなどを対象にそういった優先接種が行われていたとしても、この30代の男性が選ばれるだけの理由がなくてはいけなくなります。
ですが、そもそも大臣名で送信されているため、このSMSが仮に事実なら国家施策という可能性が高いため、少なくとも個人の特別対応ということではなさそうです。
もちろん、厚生労働省のHPを見ても「特定の人に優先的に接種」なんて情報は存在しませんし、本当にこんなことをすればマスコミが騒ぎ立てることが目に見えています。
*もしも、この話が本当だったとしても、こういったことを覚悟の上で実施しないといけないような重要人物でもなければ、そもそも「優先的な接種」はありえない。
便乗詐欺の手口はさまざま!
注意する点としては、高齢者宛てには「接種にはお金がかかる!」といった稚拙な嘘が使われていますが、若い男性には「優先的に接種が受けられる」という嘘が示されていました。
つまり、若者の方が情報を持っていることを見越して、その上で騙されてくれそうな嘘の優良情報で騙そうとしています。
犯人としては、お金や個人情報などをだまし取れればそれでいいため、なんでもありです。だからこそ、私達は騙されないための知識を身につける必要があります。
そして、いざという時に知識が無くても自分で調べる冷静さも身につけておかなくてはいけないでしょう。
特に、コロナ禍ではさまざまな新しい施策が進められてきたので、便乗詐欺の温床になってしまっています。
最後に
今回は、コロナワクチン接種に関する便乗詐欺についてお伝えしました。
これまでも新型コロナウイルスに関しては、例えば「空間除菌」なんて便乗製品が発売されてもきました。
ただ、空間除菌は人体への影響などがあるため残念ながら安全性・効果ともにいまだに認められていません。
なぜなら、消毒剤の空間噴霧はそれほど危険で難しいことが、厚生労働省や消費者庁などだけでなくWHOをはじめ、アメリカのCDCなど様々な機関でも示されています。
→「空間除菌」については、こちらの記事で紹介しています。
さて、コロナワクチン関連の便乗詐欺はこれからさらに活発化していくことが予想されます。
「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」も開設されています。
→「0120-797–188」
これからも、様々な便乗詐欺がおこなわれることが予想されますのでご注意下さい。
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