大麻取締法で禁止されていることとは? ~合法と違法の境目~

 

テレビで「大麻を栽培していたとして大麻取締法で逮捕された」なんてニュースがたまに流れますよね。

「大麻」と言えば、安全と言わることがあったり国によっては合法化されている所もあります。

大麻の安全性については研究者に任せるとして、今回は「大麻の取締と影響」についてご紹介します。

 

そもそも「大麻」ってなに?

大麻は、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品のことです。

とはいえ、樹脂を除いた・・・

  • 大麻草の成熟した茎
  • その茎から作られた繊維等の製品
  • 大麻草の種子
  • 種子製品

これらは、規制対象から除かれてます。

とはいえ、「大麻の栽培が全て違法」ということではなく合法的に大麻は栽培することができます。

 

大麻取締法

大麻取締法には、「大麻の取扱者」について定められています。

大麻取扱者とは、「大麻栽栽培者」「大麻研究者」のことをいいますが。

  • 大麻栽培者:都道府県知事の免許を受けて、繊維や種子を摂取する目的で大麻草を栽培する人。
  • 大麻研究者:都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培、または使用する人。

つまり、勝手に個人で栽培することが禁止されています。(免許制)

他にも、大麻に関しての禁止事項がはさまざまなものがあります。

 

大麻に関する禁止事項

  • 栽培
  • 所持
  • 譲受
  • 譲渡

こういった行為は、原則禁止されています。

つまり、日本では都道府県知事の免許を受けた大麻取扱者のみが栽培・所持・譲受・譲渡等が認められていることです。

そして、研究のための使用は大麻研究者のみが認められています。

jarmoluk / Pixabay

 

「大麻取扱者」・「研究者」であっても禁止されていること

  • 大麻から製造された医薬品の施用は何人も禁止。
  • 研究であっても、医薬品の開発を目的として人への臨床試験は禁止。

 

重たい罰則

  • 栽培・輸出入した場合 ・・・単純:7年以下(営利:10年以下+300万円以下の罰金)
  • 所持・譲受譲渡した場合・・・単純:5年以下(営利:7年以下+200万円以下の罰金)

このように、タダでさえ重たい罰則が営利目的だった場合、さらに罰則が重たくなります。

さて、大麻の基礎知識についてはこれぐらいにしてそれでは実施にどんな影響があるのでしょうか?

 

大麻にはどんな影響があるの?

習慣性

  • 幻覚
  • 幻聴
  • フラッシュバッグ(大麻を使用しないときも幻覚・幻聴が現れる)

 

知覚の変化

  • 五感が異常に冴え渡る

→音感が冴え渡る。目の前のものが魅力的に見えるなど。

 

幻覚作用

  • テレビゲームの世界に入り込み、戦闘中に相手に切られた痛みを感じる。
  • 幻聴の影響で自傷行為に及ぶ。

geralt / Pixabay

 

学習能力の低下

  • 話したことをすぐに忘れる。
  • 何度も同じことを話す。

 

身体症状

  • 酒に酔った感じで、体がふらつく。
  • 頭がぼうっとする。

 

事件・事故

  • 大麻の影響化で、意識障害に陥り交通事故を引き起こす。

大麻精神病・無動機症候群(何もやる気が起きない)・男女とも生殖器官の異常など、さまざまな影響が引き起こされます。

 

大麻のウソ

  1. 無害な大麻は存在しない
  2. 伝統的な「しめ縄」などの限られた製造に需要があるが、大規模な栽培には向かない。(重労働)
  3. 体験ツアーとして大麻栽培地で集客した場合、大麻取締法に抵触する可能性がある。

そもそも、20代半ばまでの脳が発達段階の若年者が、早い段階から頻繁に麻薬を乱用すれば常習化・精神上の健康被害に陥りやすいことが以前から知られています。

 

最後に

大麻の影響は知られていますが、2019年WHOの発表がきっかけで世界的に見れば合法化の流れになっているようです。

確かに、医療用麻薬は認めてもいいかもしれませんが、嗜好品としてはかなり危険ではないでしょうか。

そういう意味では、そもそもタバコを合法化しているのもどうかとは思いますが。

警視庁によると人口10万人当たりの大麻検挙者数は、若年層が上昇しておりH20年からの10年間をみても20代が最も多くなっています。

また、20歳未満の検挙数も年々増加し続けている現状があります。

未成年は特に大麻の影響を受けやすく、アルツハイマー病のように脳の構造自体を変化させてしまうため、治療することができません。

仮に、合法化されたとしても「乱用していい」ということにはなりません。

程度の違いはありますが、残念ながら副作用のない薬はありません。

甘い誘いにはご注意を!


参考

大麻取締法
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC0000000124

厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000193406.html

警視庁組織犯罪対策部:平成30年における組織犯罪の情勢https://www.npa.go.jp/sosikihanzai/kikakubunseki/sotaikikaku04/h30.sotaijousei.pdf

 

 

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