「震源地」で大きく変わる!?~地震の特徴~

 

地震は、震度やマグニチュードといった値で表示されますよね。

震度の限界は、最高レベルの震度7までしか測定できないこと。

ですが、震度7といっても被害の大きさはまったく違います。

そこで、地下で発生した地震のエネルギーを示すマグニチュードをみれば、地震の大きさが分かります。

ですが、これだけではまだ実際の被害が大きくかわります。

なぜなら、震源の深さ(地震が発生した位置)によって、私たちへの被害が大きく変わるからです。

今回は、震源位置によって被害が大きく変わる「地震の種類」についてご紹介します。


ちなみに、甚大な被害をもたらした熊本地震は震度7でマグニチュード7.3でしたが、これはマグニチュードのレベルでいえば「大地震」レベルになります。

ですが、マグニチュードにはさらに上の「巨大地震」「超巨大地震」レベルがあり、実際に発生しています。

注意点としては、震度7以上は地震の規模は青天井なため、震度7の地震の場合は震度階級だけでは被害の大きさがまったく分かりません。

地震の規模(エネルギー)を示すマグニチュードについては、こちらの記事で紹介しています。

地震大国日本! ~地震情報マグニチュードを知れば地震の規模が分かる!?~

 

よくきく「震源」とはどういう意味?

震源とは、その名の通り地震が発生した場所です。

地震は、地下にあるプレート(岩盤)が動くことで発生することはなんとなく知っている方も多いのではないでしょうか?

岩盤の上に私たちは住んでいるので、当たり前といえばあたりまえです。

土台があるから建物を建てることができます。

このように、地震は地下で発生します。

→「地震は地下で起こる=震源の深さ」を知ることが重要になってきます。

震源の深さにより同じマグニチュードでも被害は大きく変わっていきます。

*ちなみに震源地域とは、震源の真上部分を「震央」といいます。

この震央付近の地域を「震源地域」といいます。

→震源地域がもっとも被害が大きな地域とされるのは、震源にもっとも近いためです。

 

地震の種類

そもそも地球の表面は、十数枚の巨大な坂状の岩盤(プレート)で覆われており、それぞれが年間数㎝移動しています。(プレート運動)

日本の場合は、日本列島周辺に複数のプレートがぶつかり合っています。

*過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられている断層を活断層といいます。この活断層が日本周辺に約2,000ヶ所ありますが、まだ発見されていない活断層もあるとされています。

陸域の浅い地震(内陸型地震)

陸のプレートの浅い部分で発生する地震。

また、内陸部の人が住む地域の真下で起こる地震のことを直下地震と呼ばれたりします。

*熊本地震もこの直下地震でした。

日本列島が位置する陸のプレートでは地下数km~20kmまでの比較的浅い部分で断層運動が起こり、地震が発生します。

つまり、私たちが生活する直下の浅いところで発生する地震が陸地の浅い地震です。

~注意すべき点~

地震の規模(マグニチュード)が小さくても、揺れが大きく熊本地震のようにマグニチュード7.3でも、震源の深さが12kmと浅い部分で発生したため揺れが地表にダイレクトに影響し大きな被害となりました。

*もちろん、マグニチュード7.3は「大地震」レベルで内陸では大災害・海底であれば大津波が発生する地震の規模なため決して小さな地震ではありません。

~特徴は?~

  • 規模が小さい地震でも、局所的に強い揺れになることがある。
  • 長周期の揺れが発生すると、長周期地震動により高層マンションなど高い建物の上階ほど大きく揺れる。
  • 緊急地震速報(強い揺れを事前に知らせるシステム)が間に合わない。

など、震源が浅く私たちが生活している直下で発生するため突然大きな揺れが発生します。

長周期地震動についてはこちらの記事で紹介しています。

巨大地震は震度だけ?~覚えておきたい長周期地震動階級~

*今後心配されている代表的な地震は首都直下地震など。

海溝型地震

プレート(岩盤)の話をすると・・・

海のプレートの上に大陸プレートが重なっていると想像してみて下さい。

海のプレートが大陸プレートの境目にどんどん潜り込んでいくとどうなると思いますか?

大陸プレートの境目(端っこ)が、むりやり海のプレートに引きずり込まれていくので当然いつかは大陸プレートが跳ね上がっていくというイメージ。

このように発生するのが、海溝型地震です。

~特徴は?~

  • 揺れている時間が長い(1分以上)
  • 津波が発生する可能性が高い。
  • 数十年~数百年という短い間隔で発生する。
  • 地震の規模(マグニチュード)が大きくなりやすい。

*今後心配されている代表的な地震は、南海トラフ地震など。

日本で起こった最大の地震は、2011年に三陸沖で発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)

→世界4番目の大きさという嬉しくない結果ですが、この地震は海溝型地震でした。

 

地震を知ることは命を守ること

「地震」とひとことでいっても、発生場所が違えば対策が変わってきます。

首都直下地震・南海トラフ地震など、同じ地震として考えてしまいますが同じ震度7でも、そもそもの地震の規模(マグニチュード)が違います。

そして、首都直下地震のように内陸での地震は緊急地震速報も間に合わない早さで突然大きな揺れがやってきます。

一方、海溝での地震は緊急地震速報が役に立ちます。しかし、地震の規模(マグニチュード)が大きく津波が発生する危険性がかなり高いです。

①震度
②マグニチュード
③地震の発生場所(内陸?海溝?)

について早く知ることは、自分や家族の命をまもる情報です。

情報の意味を知って、正しく行動できるようにしていきたいですね。

 


参考

地震本部(文部科学省・気象庁)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/katsudansou/katsudansou_zenkoku.pdf

大阪市
http://www.city.osaka.lg.jp/index.html

 

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