ガス給湯器で事故? 保守点検は「債務」で「義務」じゃない!?

 

この記事では、「給湯器の事故事例と注意点」についてお伝えしています。

 

寒い季節となり、ガス機器を頻繁に使う季節となりました。

ただ、正しく使わないと命に関わるような事故を引き起こす危険で便利な必需品でもあります。

ところで、あなたは「ガス機器の事故」ときいて、あなたは思い浮かべますか?

  • 人ごと?
  • 一酸化炭素中毒?
  • 注意することは?

さて、少なくともガス機器の事故は人ごとではありません。

今回は、身の回りの危険の1つ「ガス給湯器の事故!?」についてご紹介します。

 

そもそも「給湯器」ってなに?

特に寒い時期は、手を洗うにしても、食器を洗うにしても、水よりもお湯を使いたくなりますよね。

そもそも、季節に関係なくお風呂に入りますよね。

つまり、「給湯器」というのは「水をお湯に温めて供給する住宅設備機器」のことです。

例えば、あなたの家では蛇口をひねっただけですぐにお湯が出てきませんか?

このように、「キッチン」や「お風呂」などでお湯を使えるのは給湯器のおかげです。

ただ、「給湯器」と一言でいっても・・・

  • 都市ガス
  • プロバンガス
  • 石油
  • 灯油

などが、使われています。


ちなみに、燃料に電気を使う場合は給湯器ではなく、「電気温水器」と呼ばれます。

また、給湯器によっては温めたお湯を利用して「床暖房」「浴室暖房乾燥機」といった、お湯を沸かすだけではない機能(給湯暖房熱源機)にも使えてしまいます。

さて、そんな便利な給湯器ですがガス給湯器を使用した場合、「命に関わる危険な状況」に陥りことになります。

 

「ガス給湯器の危険な状況」ってなに?

実は、2020年12月21日にガス給湯器の不完全燃焼が原因とみられる死亡事故が大阪市港区の集合住宅で発生しています。

それでは、ガス給湯器の安全性は見過ごされているのでしょうか?

 

 

法定点検

実は、長く使用するうちに劣化が生じ、事故につながる危険性をはらんでいる特定の一部機器を対象として、経済産業省が定めた「長期使用製品安全点検制度」に基づく点検、「法定点検」が実施されています。

つまり、経年劣化による事故を防ぐために一部の給湯器には法定点検が製造から9年~11年経過したときに実施することになっています。

  • 設置状況に問題はないか?
  • 配管などに漏れが生じていないか?
  • 各機能は正常に作動しているか?

こういった項目がチェックされることになります。

 

そして、法定点検の対象製品(特定保守製品)は以下の9種類です。

  1. ビルトイン式電気食器洗気(電気)
  2. 浴室用電気乾燥機(電気)
  3. 石油給湯器(石油)
  4. 石油風呂釜(石油)
  5. FF式石油温風暖房機(石油)
  6. 屋内式ガス瞬間給湯器(都市ガス用)
  7.     〃     (プロパンガス用)
  8. 屋内式ガス風呂釜(都市ガス用)
  9.     〃   (プロパンガス用)

ただ、給湯器の寿命は10年程度とされています・・・

さらに言えば、法定点検は「所有者とメーカー販売店との双方に点検・保守の責務が生じる」ことになっています。


ここで勘違いしやすいですが、「債務」は「義務」ではありません。

そのため、法定点検をしなくても罰則はありません。

ですが、経年劣化を止めることは誰にもできませんよね。

つまり、いつかは不具合が生じることになるため法定点検は必要になります。そのため、法定点検を実施してくれる「メーカー」などを選択する必要があります。

ちなみに、私の場合は賃貸に住んでいますが、「マンション」や「アパート」などの賃貸住宅に設置された給湯器は、「大家」や「管理会社」が、点検の債務を負います。

なにより、先程も説明したように給湯器の寿命は10年程度とされています。

 

実際、この期間の前後に故障や不具合が見つかりやすいため、法定点検も9年~11年に1回となっています。

つまり、給湯器を時限爆弾と考えるなら、「猶予は10年前後」と考えることができるでしょう。

業務用の製品は、製造から2.5年~4.5年が法定点検時期。

それでは、ガス給湯器の故障や不具合はなにが危険なのでしょうか?

 

ガス機器の経年劣化がどうして時限爆弾に?

①火災の原因

 現場は疾病予防運動施設で向かいのアパートの住人から給湯器の下から火花と火が出ていると当該施設に連絡が入った。

→機器外の電源コードが溶断しており、配管カバー内の屋外コンセント付近から発火したものと推測。ただ、発火の原因・火種は特定できませんでした。

 

 

②一酸化炭素中毒の原因

  • 「不完全燃焼防止装置が装備されていない屋内設置型ガス機器」による事故
  • 屋外設置型ガス機器が「ブロック塀」や「屋根」で覆われている、隣家が近い
  • 排気筒の「腐食」や「外れ」がないか確認する
  • ファンの目詰まりと換気不良

こういったことが原因で一酸化炭素中毒が発生します。


ちなみに、一酸化炭素の「濃度」と「吸入時間」による症状の目安は、以下のようになっています。

  • 0.02%:2~3時間の吸入で軽度の頭痛
  • 0.08%:45分間の吸入で頭痛・めまい・吐き気、2時間で失神
  • 0.32%:5~10分間の吸入で頭痛・めまい、30分間で致死
  • 0.64%:1~2分間の吸入で頭痛・めまい、15~30分間で致死

つまり、頭痛・めまい・吐き気が現われたら危険です。当然、濃度が高いほど短時間で死にいたることになります。

そして先程、紹介した大阪で発生した死亡事故については、関西電力ではこのように報告されています。

2020年12月21日、大阪府内の当社ガスご契約者さま宅において、ガス給湯器の不完全燃焼により、一酸化炭素が浴室内に流入したことが原因とみられる死亡事故が発生しました。

「屋外に設置されたガス給湯器が不完全燃焼を起こし、何らかの要因により一酸化炭素が浴室内に流入したもの」と推定されている。

それでは、給湯器の異変はどういったことに気をつければいいのでしょうか?

 

給湯器にこんな症状があったら・・・

  • 異音
  • 温度がうまく調整できない・・・設定温度よりもぬるくなったり、熱くなったりする。
  • ガスなどの異臭
  • 給湯器から水漏れ
  • 給湯器のサビ・・・内部にまで、サビが付いている可能性がある。
  • 黒い煙がでる・・・不完全燃焼を起こしている可能性がある。(白い煙は、水蒸気の可能性が高い)
  • お湯はり・追い炊きができない

など、こういった症状がガス給湯器の故障サインとなります。

こういった症状があれば、「一酸化炭素中毒」「火災」といった危険があり点検の必要があります。

 

最後に

ガス給湯器は、経年劣化によりさまざな事故を引き起こしやすくなります。

ただ、まさかそれが原因で命を落とすとは、普通に生活していて思わないのでないでしょうか?

2019年東京都の事例では、屋上にいたところ煙と焦げ臭い臭いで気付き、ベランダを覗くとガス給湯器から炎と煙が上がっていて「水を掛け消化した」という事故まで報告されています。

 

また、一酸化炭素は無味無臭で毒性が強い気体です。

10年以上、使用した給湯器は基板や熱交換機などが経年劣化することで、「新品時よりも熱効率が1~2割程度が悪くなる」と言われています。

特に、安全装置が付いていないなど古い燃焼器具を使用し続けることは危険ですので、異変がなくてもできる限り早めに買い換えることをお勧めします。


参考

イースマイル:給湯器による一酸化炭素中毒に要注意!予防と対策
https://www.esmile-24.com/waterheater/column/detail/592/

給湯器の生活救急車:給湯器が引き起こす一酸化炭素中毒などの深刻な事故について紹介
https://kyutoki-seikatsukyukyusya.com/information/information21.php

生活堂
https://www.seikatsu-do.com/boiler/column/legal-inspection.php

 

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