皆さんは、便秘しやすい体質ですか?

もしそうなら、サプリなどで「便秘解消!」と謳われていれば、誰もが試したくなるかもしれません。

その一方で、先日紹介したような「直腸に長年こびりついている便=宿便」のように、医学的に完全に否定されているものまで「排出できる!」と広告で話題になっている健康食品まであります。

要は、「便を体に溜めておくのは危険!」という発想からきていますよね・・・

それでは、便秘がなぜ体に悪いのか今回は「根本的に便秘はなぜ危険?」についてご紹介します。

 

宿便についてはこちらの記事で紹介しています。

「宿便」のウソ・ホント? 医学的には否定されているはずが・・・ 

 

便がつくられるまで・・・

便秘の説明をする前に、まずは排便の仕組みを見ていきましょう!

 

❶食べ物が吸収される流れ

  1. 口から食べ物を摂取→歯でかみ砕く
  2. 唾液と混ぜ合わされ食べた物がへ送られる
  3. 胃では、胃液と混ざり合い食べ物の一部が消化
  4. 消化されなかった食べ物が十二指腸へ送られる
  5. 十二指腸では、胆汁と膵液の働きで栄養素の大半が吸収されやすい形になる
  6. 小腸で吸収

小腸で吸収されなかった食べ物のカスが便の材料!

ただ、この段階では便はまだ液状の状態です。ここから、見慣れた便の形になっていきます。

 

➋便が形成される流れ

  1. 盲腸
  2. 上行結腸
  3. 横行結腸
  4. 下行結腸
  5. S場結腸

の順番に大腸をゆっくり通過する過程で、液状になった食べカスの水分を吸収していきます。

 

❸便意!

さらに、食べかすだけではなく・・・

  • 腸の粘膜が剥がれ落ちた物
  • 腸内細菌の残骸

なども加わり、徐々に便が固まっていきます。

→便は直腸に溜められ、一定量になると肛門から排出される=便意!


これが、排便までの流れです。

そもそも健康な人の便は・・・

  • 80%→水分
  • 20%→食べカス・生きた腸内細菌・剥がれた腸粘膜がそれぞれ1/3ずつ。

つまり、健康な便はそもそも水分を多く含まれています。

それでは、便秘について見ていきましょう!

 

そもそも便秘はなぜ起こる?

そもそも医学的に便秘とは、「3日以上排便がなかったり、毎日排便があっても自分で満足できる状態でない場合」とあります。

つまり、そもそも「2~3日排便がない=便秘」ではありません!

2~3日に1回気持ちのいい排便があればそれがあなたの「排便サイクル」です。逆に、毎日排便があっても「便が残っている感じ・お腹が張っている感じ」があれば、便秘です。

これが、便秘に対する基本的な考え方です。

それでは、便秘の4つのパターンについて見ていきましょう!

 

①ダイエット系の便秘

食事を減らすことで食物繊維が不足してしまい、便の材料が少ないため便秘になるパターン。

 

②弛緩性便秘

大腸の筋力が低下して便を肛門方向へと押し出す腸管運動が弱い。

→運動不足の人・高齢者に多い。

*便意があってトイレにいった後にスッキリ出た感じがしない。

 

③直腸性便秘

便意を習慣的に我慢することで神経の感度が鈍り、直腸に便が入っても便意を催さなくなります。

→温水洗浄便座の水を肛門の奥までいれることで神経の感度が鈍り、便秘になる人が増えています。

*便を我慢・温水洗浄便座の使い方次第で起こります。

 

④痙攣性便秘

自律神経が乱されて腸管運動が強くなりすぎ、腸の所々がくびれて便が押し出せなくなります。

→ストレスが原因で、腸の働きに異常が起こります。

→便秘と下痢を繰り返すことがあります。


このように、便秘は大腸の筋力低下・ストレス・肛門への刺激(我慢など)・ダイエットなど、原因は様々です。

また、大腸癌など病気が原因で起こる便秘(症候性便秘)もあるため、便秘は放置すると命に関わる場合もあります。

それでは、放置された便はどうなってしまうのでしょうか?

 

便を放置すると・・・

便秘の悪循環

先程、大腸で水状の便から水分がどんどん吸収されていくことをお伝えしました。

つまり、大腸に便が留まればとどまるほど、便から水分がどんどん吸収され固くなっていきます。便が固くなれば、当然腸内で動きにくくなるため、さらにどんどん便がたまっていくことになります。

 

便秘の悪影響

以前、腸内フローラの記事で悪玉菌について紹介しましたが便秘になると便が餌となり悪玉菌が増殖していきます。

悪玉菌が増殖することで・・・

  • 発がん物質
  • 発がん促進物質
  • アンモニア
  • 硫化水素

といった有害物質やおならの元となるガスが発生します。(便秘時のおならは確かに「臭い」ですよね・・・)


便秘が続くと、悪玉菌が増殖したことで発生した有害物質までどんどん腸壁から吸収されていきます・・・

吸収された有害物質は、血液中をめぐり肌荒れや様々な病気につながると考えられています。

腸内フローラと小児アレルギーの関係性についても少しずつ分かってきています。

 

腸内フローラについては、こちらの記事で紹介しています。

腸内フローラ「善玉・悪玉・日和見菌」の常識がかわってきた!?

 

便秘を改善するための健康食品が乱立!

そもそも、便秘の状態が続くとかなり辛いですよね。

そのため、便秘を改善してくれるといわれるさまざまな健康食品やサプリメントなどが存在していますよね・・・

その中には、他の物と違いを出すためなのか「誰にでもある腸管にこべりついた3~5kg溜まっている宿便を出すために!」なんて、「医学的に見つかっていない宿便」まで広告文句として使われています。

それでは最後に、便秘対策についてお伝えします。

 

便秘を解消するには?

  • 1日3食(バナナを牛乳と一緒にジュースにすると効果的)
  • 柔らかい食べ物ではなく、食物繊維の多い食べ物をよく噛む(バナナ・キノコ類・イモ類・豆類・野菜:ゴボウ・キャベツ・白菜など)
  • 水分は、足りない分を補給するだけで十分
  • 温水洗浄便座の水は勢いを弱くして、肛門の外側だけを洗う。
  • 適度な運動
  • 市販薬や漢方薬(センナ・アロエなど)は習慣性があるため使いすぎに注意。

このように、生活環境を整えることができれば、そもそもサプリや健康食品などに頼る必要はありません。


とはいえ、夜勤があるなど不規則な生活習慣になったりトイレの時間がまともにとれない勤務の方も大勢いらっしゃると思います。

そのため、便秘解消の薬や食品などを利用するなら、「足りない分を補う」という目的で使用し依存しすぎない方がいいでしょう。

 

最後に

便秘は、確かに体に悪影響を与えてしまいます。

ただ、原因はストレスや病気など放っておくといつまでも改善しない場合もあります。

また、ダイエットなどで食事を摂取しないことで便秘になることもあります。

生活習慣を改善できれば根本的な問題の解消につながります。

ですが、忘れてはいけないことは現状維持のまま症状だけを改善しようとしているため、他の問題が新たに出てくるかもしれません。

便秘は、体の不調を示すバロメーターの1つです。慢性的な便秘なら、一度受診された方がいいですよ。


参考
日本SOD協会

http://www.sod-jpn.org/beginning/discuss_04_01.html

大鵬薬品
https://www.taiho.co.jp/kenko/otayori/chounai03.html

病気のはなし
http://www.japha.jp/doc/byoki/049.pdf

 

 

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