いつの間にか始まった妊婦加算

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ニュースを見てから初めて知ることが多く反省しています。

このブログを初めて4ヶ月が過ぎ、それから毎日のように厚生労働省のHPにアクセスして様々な公表されている子ども関連の情報を見てきましたが、今回報道されている「妊婦加算」についてはまったく知りませんでした。

 

2018年8月に娘(2人目)が産まれましたが、幸い?

奥様は産婦人科以外お世話になることはありませんでした。

今回は、2018年の4月からすでに始まっていた「妊婦加算」の紹介です。

そもそも妊婦加算ってなに?

厚生労働省のHPには、

妊婦の外来診療について、妊娠の継続や胎児に配慮した適切な診療を評価する観点から、初診料等において、妊婦に対して診療を行った場合に算定する妊婦加算を新設する。

このニュースを見たとき、最初はなにかしらの理由で妊婦さんが受診した病院でたまたま費用が高くなったんだと思いました。つまり、「また新しい言葉を作ったのかな?」と思ったんです。

ですが、実際に「妊婦加算」という言葉で、「妊婦に対して」とはっきり明記されています。

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妊婦加算でどれだけ負担が増えるの?

・初診料      :75点 →時間外:200点・休日:365点・深夜:695点

・再診療・外来診療科:38点 →時間外:135点・休日:260点・深夜:590点

時間外に受診すると、受診料が高くなることはみなさんご存知かと思いますが、妊婦加算も例外ではありません。

診療報酬は、1点=10円

つまり、点数×10=全額負担額

保険料を支払っている人は、年齢区分により負担割合が変わります。

現在は、基本的に妊婦さんの年齢だと3割負担。(小学校に入学する4月以降~70歳になる前日まで)

1回の受診に対して、

  • 初診料の場合は、225円となります。最も料金のかかる深夜受診では→2085円支払いが増えます。
  • 再診(2回目以降)の場合は、114円。最も料金のかかる深夜受診では→1770円支払いが増えます。

つまり、点数×自身の負担割合で医療機関で支払う料金が分かります。

再診の場合は、1回受診するたびに時間帯によって114円~1770円をこれまでよりさらに多く支払うということです。

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妊婦加算の適応について

・医師が妊婦だと確認した場合。(妊婦反応検査や母子手帳の確認は必ずしも必要ではない)

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→妊娠初期の場合、自己申告しない限り分からないと思います。

→また、後日妊娠が分かった場合はさかのぼって算定されることもありません。

・どの診療科でも算定できます。

→全ての妊婦さんが、どんな病院であっても受診すれば妊婦加算を支払うことになります。

→例えば、風邪などで妊婦さんが病院を受診すれば妊婦加算がかかります。

・妊婦加算の点数に夜間・早期等加算を併せて算定できます。

→場合によっては、予想以上に受診費用がかかる場合があります。

医療機関が妊婦加算をもらうためには・・・

・妊婦加算の算定に届け出は必要ありません。

→つまり、病院は妊婦加算の有無を自由にいつでも選択することができます。

・妊婦加算を算定するには、カルテに妊婦であると判断した旨の記載が必要になります。

・妊婦加算を算定するためには受診料金を支払ったときにもらう「診療報酬明細書」の摘要欄に妊婦であることの記載が必要になります。

*明細書に「妊婦加算とその点数」も書かれています。

 

なぜ!?よりによって妊婦さんから加算=お金をとるの?

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私も帝王切開で苦しんだ奥様を見ています。妊娠・出産は命懸け。万全の状態で出産当日を迎えたいと家族皆が願っていることではないでしょうか。

ですが、妊婦加算の費用をみてみるととんでもありません。

 

働いている妊婦さんもたくさんいらっしゃいます。また、2人目・3人目となると子育てもしないといけません。いったいどれだけの妊婦さんが時間内に受診することができるでしょうか。

以前の記事で幼児教育無償化が2019年から始まることを伝えました。その目的に、3人以上子どもを産んでもらうという意味合いの内容が組み込まれています。

おかしくないですか?なぜこうも制度によって根本的な大義名分が変わるのか・・・

幼児教育無償化が現実に!その根拠について考察してみました

 

妊婦加算によりどう変わる?

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①医師が妊婦でないことを確認できれば加算されません。

→妊娠していることを隠す妊婦さんが増えるため、胎児や妊婦さんに関する医療事故が増える可能性があります。

②仮にインフルエンザだったとしても、夜間や早朝などは避けて時間内診療になるまで待つため重篤化する可能性があります。→母子ともに命懸け

奥様も、「私なら受診しない!」と言っています。


ネットで「妊婦加算」の必要性を説く理由として見かけるのは・・・

「妊婦さんが皮膚科などを受診すると、慎重に診察しないといけないため薬も出されず産婦人科に回される。その結果、産婦人科がパンクする。(すでにしています)そうならないために妊婦加算をとることで妊婦の権利を守っている!!」

といった感じで説明されてるサイトをみかけます・・・

どうしても納得できません!

要するに、「お金を出せば、どの病院でも妊婦さんをちゃんと診察しますよ!」ということではないかと・・・

一つを手厚くすれば、誰かが割を食うのが社会保障制度。それも分かります。

病院を責めるつもりもありません。医師が激務であることも知っています。なにより、産婦人科がすでにパンクしていることは私も毎回受診に付き添っていたので知っています。

現在は、子どもから高齢者まで保育所の問題や老後破綻とどの世代も希望がもてない時代になってしまいました。さらに、これから生まれてくる子どもにまで負担を強いるのかと思い今回の記事を思わず書かせて頂きました。

3人目の予定はありません。ですが、そういうことではなく私は、夫として妊婦加算反対の立場で書いています。もし、制度がもっと良くなれば私も賛成できると思います。

これから結婚する人も、もう一人子どもを考えている人も、その親御さんも多くの人に関係する内容です。あなたならどう考えますか?

→批判が集まり、2019年1月1日には制度の廃止が決定しました。

ですが、2020年度の診療報酬改定で枠組みが再検討されます。

名を変えただけならすぐに分かりますが、他の診療報酬に上乗せされるなど目に見えない形になれば、素人判断では不可能になります。

妊婦加算だけでなく、他の加算も考えられるのでどのような枠組みになるか注意が必要です。


参考

厚生労働省「平成30年度診療報酬改定 」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000197997.pdf

厚生労働省「診療報酬制度について」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken01/dl/01b.pdf

京都府保険医協会
https://healthnet.jp/informations/informations-20197/

ミクスonline
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/66774/Default.aspx

 

 

 

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