車のドアが接触したら・・・ 「ドアパンチ」で逃げると免停になるかも!?

 

こんな経験はありませんか?

狭い駐車場に車を止めて、開けようとしたら隣に駐車している車にぶつけてしまった!

これは、俗に「ドアパンチ」と呼ばれています。

言いえて妙ですが、日本の駐車場では十分にありえる話しですよね・・・

→私の場合は、幸い車へのドアパンチはありませんが、自宅駐車場の壁に車から降りようとしたときにぶつけたことがあります。

今回は、そんな「ドアパンチをして逃げたら・・・」についてご紹介します。

 

そもそも駐車場は狭すぎる!

車を運転したことがある人なら、こんな経験をしたことがありませんか?

ショッピングモールなどで、せっかく駐車スペースを見つけたのに「あまりに狭い!?」と駐車をあきらめたことはありませんか?

その理由は、両隣に駐車している車が斜めに止まっていたり、左右のどちらかに寄りすぎていたりと駐車の仕方に問題がある場合があります。

一度だけですが、2台分の駐車スペースのど真ん中(仕切り線のど真ん中)に止めている車を見たことがありました。

これは、例外として・・・・

こういった「マナー」や「運転技術」が問題でせっかくの駐車スペースが利用できない場合があります。

ただ、そもそも駐車スペースが狭いことがドアパンチの原因の1つになっています。

 

 

駐車場の大きさは決まっている?

そもそも、駐車スペ-スの大きさは国土交通省が指針を出しています。

その指針に従って、駐車場には白線に囲まれた「駐車マス」が設定されており、私達利用者はその駐車マスの中に車を入れるように駐車していますよね。

当然、普通車や小型車など車種によって車の大きさは違うため、それぞれに応じた駐車マスが用意されています。

例えば、普通車と区別するために「軽」と書かれた軽自動車専用の駐車マスをよく見かけるのではないでしょうか?

 

図1 【駐車マスの大きさ】

設計対象車両 長さ(m) 幅員(m)
軽自動車 3.6 2.0
小型自動車 5.0 2.3
普通自動車 6.0 2.5
小型貨物車 7.7 3.0
大型貨物およびバス 13.0 3.3

一般的に、私達が普段、私用で運転している車は「軽」・「小型」・「普通」のどれかになりますよね。

つまり、図1より軽自動車なら「幅2.0m✕長さ3.6m」の駐車マスを準備すればいいことになります。

極端な話し、「軽自動車のお客様のみ!」とした場合、それだけお店の駐車スペースをたくさん確保することができることになりますが、現実的ではないですよね。

さて、私の場合は普通自動車ですので図1より「幅2.5m✕長さ6m」の駐車マスが必要なことになります。

ところで、「普通車」と聞いてあなたが思い浮かべる車はどんな車ですか?

 

 

ボディタイプは、車によって全く違う!

例えば、「中型車」と呼ばれるカローラやプリウスなどは、「幅1.7m✕長さ4.8m」あります。これは、「ワンボックス」と呼ばれるセレナやステップワゴンなどでも大きさは同じです。

ところが、「大型車」となるクラウンやレクサスなどは、「幅1.87m✕長さ5.2m」とさらに車体が大きくなります。

つまり、中型車やワンボックスですら、お互いがどんなにうまく駐車したとしても最大で80㎝以上ドアを開けた場合、駐車マスからはみ出ることになります。

ですが、大型車にいたっては、幅が63㎝しか余裕がありません。

→一般的に、「人が歩く幅は約60㎝必要」とされています。

ただし、この最大幅は「隣の車の駐車位置」と「自分が止めた車の駐車位置」によっても大きく変わります。

また当然、両隣が大型車の場合、両隣のとの隙間が中型車などよりもより狭くなります。

このように、そもそも車のドアを全開にすると駐車マスの構造的に隣の車にドアパンチする可能性が高いです。

普段なら気をつけていると思いますが、例えば子どもが勢いよく車の扉を開けてしまうかもしれません。

それでは、もしも意図せず隣の車にドアパンチしてしまい、そのまま逃げてしまった場合どうなるのでしょうか?

 

泣き寝入りする場合が多い・・・

あなたが、ドアパンチをされた側として考えて見ましょう。

もしも、あなたがドアパンチをされたとして、どうやって犯人を見つけるでしょうか?

仮にぶつけた相手が、あなたが戻るまで待っていれば犯人捜しの必要はありません。

ですが、いつ帰ってくるか分からないあなたを待っている人がどれだけいるでしょうか?

また、「ドアパンチ」と一言でいっても塗料が付いてしまい拭けば取れる程度のものから、凹んでしまう場合まで状況は様々です。

そもそも、相手の車に外傷が見当たらなければそのまま立ち去るかもしれません。

ということで、現実問題としては犯人が特定できず「泣き寝入り」することが多いようです。

→最近では、ドライブレコーダーの普及にともないドアパンチの瞬間が映っている場合があります。

とはいえ、もしも相手の車にドアパンチをしてしまいそのまま立ち去った場合、どんなリスクがあるのでしょうか?

 

道路交通法で罰せられる!?

例えば、相手の物(車)を損壊しているわけですから、「器物破損罪」が最初に思い付くのではないでしょうか?

ただ、器物破損罪は故意にぶつけていないのであれば、問うことができません。

とはいえ、実は駐車場によっては「交通事故」として扱われる場合があります。

以前の記事でも紹介しましたが、基本的に駐車上は私道になるため道路交通法は適用されません。

ただ、例外としてショッピングモールのように不特定多数の人が行き交う駐車場は「道路」として扱われます。

 

「駐車場内のトラブル」についは、こちらの記事で紹介しています。

「駐車場内のトラブルは一切責任・・・」って効果があるの?

 

道路交通法が適用されると?

そもそも、道路交通法では「どんな些細な事故も警察に届出る義務がある」ことが示されています。

→怠ると、1年以下の懲役または10万円以下の罰金。

例えば、「当て逃げ」となると「危険防止等措置義務違反5点」・「安全義務違反2点」が加算される場合もあります。

合計7点ですので、残念ながら「免停」です・・・

もちろん、警察に連絡した時点でこれらの違反点数が加算されることはありません。

そして、もしもぶつけてしまった車の持ち主が分からなくても、まずは警察に連絡し事故報告書を作成してもらうことで保険手続きもスムーズに行えます。

つまり・・・

  1. 警察への連絡
  2. 自分が加入している保険会社に相手の車にドアパンチしたことを報告する。

これが、ドアパンチをしてしまったときの基本的な対処法になります。

 

この際・・・

・被害を与えてしまった車の持ち主の氏名、住所、連絡先
・相手の車のナンバープレート

この2つの確認が必須!

*この時点で、保険会社に連絡すれば対応を指示してくれるため、保険会社への連絡は必須。

 

最後に

ドアパンチは、いつどこで引き起こされるか分かりません。

また、自分が被害者にも加害者にもなりえます。

例えば、風の強い日に風下に駐車して外に出ようとして、風の勢いで思いっきり車のドアが開いてしまうことがあります。

また、隣の車のドアが長ければそれだけドアパンチが引き起こされる可能性が高くなります。

そして、よく「軽」と書かれた駐車場に普通車が停車していますが、駐車マスからはみ出しているのではないでしょうか?

これは、先程紹介したように軽自動車の駐車マスが「幅2.0m✕長さ3.6m」の最低値でいいためです。

さて、そんな軽専用の駐車マスに中型車やワンボックスの大きさは「幅1.7m✕長さ4.8m」になるため、幅は入っても、長さが80㎝足りません。

駐車マスに入りきらない駐車は事故の元です。

くれぐれも、駐車場はマナーを守ってご利用下さい。


参考

事故車買い取り:駐車場で隣の車にドアをぶつけてしまった場合どうしたらいい?
https://car-me.jp/jikosha/articles/if_parking

チューリッヒ保険会社
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-dent-in-car-door/

 

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