「毛虫に触らなければ大丈夫」・・・じゃない! 本当に気をつけることってなに?

 

「毒虫」といえば、いろいろな種類がいますよね。以前、マダニについての記事を書いたこともありました。(マダニは、実はどこにでもいる毒虫の1つです。)

今回は、そんな毒虫の中でも油断ならない「毛虫」についてご紹介します。

 

マダニについての記事はこちらで紹介しています。

マダニは身近な存在!? 除去方法や対応を間違えると危険! 

 

「毛虫」ってそもそもなに?

「毛虫」は、鱗翅目(りんしもく):蝶や蛾の仲間もしくはチョウ目の幼虫。

その鱗翅目の中でも、体表にケガが生えている幼虫を指す俗称

さて、毛虫というと「どれもこれも毒がある!」と思ってしまいますが、実は毒をもつ毛虫はごく少数だったりします。

また、毛虫によって「指されると鋭い痛み」があることや、「痒みなどの症状がでてから初めて毛虫に指されたことに気付いた」といった場合もあり、その毒性は毛虫によってもことなります。


ちなみに、毛虫といえば長い毛に目がいきがちですがこちらには毒がなく、実は身体に生えている顕微鏡でしか見えないような微細な毛(毒針毛)に毒があります。

つまり、毛が目立たない毛虫も目立っていないだけで、毒針が体中から生えている可能性があります。

毒を持つ種類が少ない(毒針がない種類が多い)とはいえ、素人が区別することは難しいため「基本的に毛虫には触らない・近づかない方がいい!」ということです。(「チャドクガ」は、危険を感じると毒針を大量に発射する)

→私に分かるのは、小学校の授業で飼ったことのある「アオムシ」ぐらいでしょうか。まあ、毛がないのでそもそも「毛虫」ではないですが・・・

 

毛虫の居場所は?

「毛虫が家の中に・・・」ということは、普通ならそれほどないかもしれません。

とはいえ、「外で干していた洗濯物に毛虫がひっついてる!」なんてことはありえます。

さて、そんな毛虫はゆっくりモゾモゾとしか動けませんよね。飛んでいたらかなり怖いですが・・・

そんな毛虫の天敵といえば、鳥やスズメバチ、他の虫などにとって格好の餌になってしまいます。そのため毛虫の産卵にはこんな特徴があります。

  1. 密集して
  2. たくさんの卵(約100匹)を
  3. 見つかりにくい葉の裏

などに産み付け、孵化後はそのまま集団生活をします。

 

「狙われやすい」とはいえ、食べられるために生まれるのではなく、生きるために産まれるのですから当然の知恵ですよね・・・

というわけで、木などの植物が近くにあると毛虫が大量発生することがよくあります。ガーデニングなども注意が必要です。

 

それでは、毛虫に刺されるってどういうことだと思いますか?

 

毛虫のなにがそんなに怖いの?

「毛虫に刺された!」ってよく言いますよね。

ですが、以前紹介したマダニは血を吸うために。ハチなら巣を守るためといった目的をもってまさに刺してきます。つまり、向こうからやってきます。

ところが、毛虫の場合は結果的に刺されたというか・・・「刺さった?」というかんじです。

毛虫からすれば、ただ身を守っているだけだったりします。


そんな毛虫の毛のなかでも、注意しないといけない毒針毛(どくしんもう)は、簡単に抜け落ちてしまいます。

例えば、毛虫を見つけて殺虫剤を吹き付けるだけで簡単に抜けてしまいます。さらに厄介なことに、毒が付いている毒針毛が抜けるわけですから、それがもし衣服や洗濯物に付着していて気付かずに触れてしまったら、「毛虫皮膚炎」になってしまいます。

つまり、「毛虫だけに気をつければいい」ということではありません。

 

それでは、注意すべき毒針毛についてもう少し詳しく見ていきましょう。

 

毒針毛の特徴

例えば、チャドクガは卵から成虫になるまでの全期間を通して微細な毒針(約0.1ミリメートル)=毒針毛を持っています。→顕微鏡でないと見えない。

この毒針毛は、風で飛散します。

さて、この毒針毛の数はサナギになる直前の幼虫(毛虫)で50万本にも達するとされています。この毒針毛は・・・

  • 卵の表面を覆った毛塊(孵化直後の幼虫自身に毒針毛はない)
  • 卵の毒針毛が孵化直後の幼虫の背面に付着
  • 成虫の身体の一部
  • サナギになるまでに約6回脱皮しますが、幼虫の脱皮殻

にもあります。まさしく、毒針に守られている「毒虫」といえるでしょう。

 

さて、このように毛虫は触れなくても危険なことが分かりました。それでは、「毒をもつ毛虫」の代表といえば何だと思いますか?

 

「毛虫」といえば?

毒をもつ毛虫といっても、「カレハガ科」・「ヒトリガ科」など、いくつか種類があります。その中でも、毛虫にはドクガ科という分類があり、そのなかでも先程紹介した、チャドクガが比較的多く見られる毛虫です。

チャドクガは、4月~6月と8~9月頃の年に2回発生します。(3回発生することもある)

チャドクガの幼虫は、毒針毛をもっていますが「幼虫にだけ気をつければいい!」というわけではないことは、先程説明した通りです。

それでは、どうしてチャドクガの卵にモサモサした毛塊があると思いますか?

それは、産卵時に親が卵の表面に毛を塗りつけるためです。このため、「卵に刺される?」という信じられない現象まで起こります。

 

チャドクガの特徴

名前の通りの蛾なんですが・・・

この蛾は、「お茶の木を好む毒を持つ蛾=茶毒蛾」と名付けられました。

お茶の木といえば、ツバキ科なんですが・・・

他にもツバキやサザンカなど発生しやすいので注意が必要です。

*バラ科も発生する。

→もちろん、他の毛虫は別の植物を好む場合もあり、外を歩けば毛虫は身近に生息していると考えなくてはいけません。

 

予防策は?

放置は厳禁!

もし、植物を育てているなら放置せずに

  • 剪定(せんてい)・・・鳥などが毛虫を見つけられやすいようにする。
  • オルトラン粒剤などの殺虫剤を撒く・・・毛虫を植物に近寄らせない。

といった予防策が重要になります。

50℃以上のお湯や、洗濯後にスチームアイロンをかけると毒針毛の毒性はなくなります。

 

木全体に広がる前に駆除!

先程、「葉の裏に卵を産み付ける」と紹介しましたが、孵化後は、そのまま集団で群がって生活します。ですが、時間が経てば木全体に広がっていきます。

ですが、ここまで広がると個人での駆除は難しくなるため、1枚の葉に群がっている内に駆除する必要があります。

→毒針毛は簡単に抜けるため、毛虫が群がっている枝葉をそのまま切り取ります。

*世田谷区では、袋に入れるか、「毛虫注意」などの表示をしてから捨てることになっています。(過去に、ゴミ集積所でゴミとしてだした樹木に、付着していた毒針毛による被害があったようです)

 

素手で触らない!

駆除する場合は、帽子・長袖・長ズボン・ゴム手袋・マスク・メガネなど肌をできるだけ露出しない必要があります。

ゴキブリなどの家庭用殺虫剤でも駆除できますが、噴射で毒針毛が簡単に抜ける(飛び散る)ため注意が必要です。

 

最後に

毛虫で気をつけるのは、「毒針毛」だということが分かりました。

ですが、その見えない毒針は風に飛ばされていつの間にか私達の生活に潜り込んでいます。

原因が分からない時代なら、「未知の感染症?」として捉えられていたかもしれませんね・・・

ですが、現在は原因と対処法が分かっているのですから、被害が拡大する前に早め早めの対応をすることができます。間違っても、素手で触ったり(木から落ちてくることもあります)しないで下さいね・・・

*私は、子どもの頃に葉っぱに付いていた「毛塊(茶色い毛の塊)」に触りそうになって親に怒られたことがあります。子どもは、特に注意が必要です。

次回は、実際に毛虫に刺された(毒針毛に触れた)ことで起こる「毛虫皮膚炎」についてご紹介します。


参考

生活110番
https://www.seikatsu110.jp/vermin/vr_sanitary_insect/40137/

茅ヶ崎市
http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kankyo/1003240/1024768.html

世田谷区:チャドクガ
https://www.city.setagaya.lg.jp/index.html

 

 

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