歩きスマホの危険性は想像以上!? あなただから起こるかも

 

以前、「車を運転中のながらスマホ」についてご紹介しました。

それでは、歩きスマホによる事故の現状はどうなっていると思いますか?

今回は、「歩きスマホの現状」についてご紹介します。

 

「ながら運転」については、こちらの記事で紹介しています。

「ながら運転」は交通事故に直結! ~前方不注意で事故多発!?~

 

そもそも「歩きスマホ」ってなに?

2008年にスマートフォンが発売されて以来、どんどん普及していきました。

ただ、普及するにつれてスマートフォンの使用中に人や物にぶつかる人が続出。

このことから、NTT docomoでは歩きながらの携帯電話使用を「歩きスマホ」という言葉で定義され、注意喚起をおこなうようになり現在にいたります。

また、現在ではそもそもスマホだけでなく、タブレットなど他の「歩きスマホ」も見受けられています。

それでは、「歩きスマホ」のなにが問題なのでしょうか?

 

歩きスマホは本当に危険?

「マルチタスク」という言葉をご存じでしょうか?

マルチタスクとは、「同時に仕事をこなす」ことです。

つまり、「⚪⚪しながら⚪⚪」というまさに「歩きスマホ」のような状態です。

 

→マルチタスクについてはこちらの記事で紹介しています。

マルチタスクはかなり危険!? 「~しながら」は無意識にできることに限定しよう!

 

さて、そんなマルチタスクですが歩きながらのスマートフォンの場合は、例えば電話をしながら話すことで①歩行速度の低下 ②進行方向を変更する回数の増加が研究により報告されているようです。

難しい言葉で言うと「歩きスマホ」は・・・

  • 動的バランス能力
  • 情報処理能力

これらの低下につながり、転倒のリスクを高めることが分かっています。

 

歩きスマホによる被害は?

ドライバーなら分かると思いますが、「歩きスマホ」で前から歩いてくる歩行者がいたとき、あなたならどうしますか?

しかも、そこが信号のない十字路だったら・・・

私なら、間違いなく減速します。

ちなみに、夜間は「歩きスマホ」をしている人は目立つため、逆に目印となるので歩行者の発見には役立っています。

さて、そんな歩きスマホにはどういった被害がでているのでしょうか?

*東京消防庁が発表している統計より

 

救急搬送はどれくらいの頻度で起きているの?

テレビなどで、「歩きスマホにより自転車に接触」というニュースを見たことがある人も多いのではないでしょうか?

平成25年~29年の5年間で「歩きながら・自転車に乗りながら」など、歩きスマホ等にかかる事故では199人が救急搬送されています。

① 《年代別(5年間)の救急搬送人員》

図1は、東京管内だけの救急搬送人員です。

2017年を見ると、1ヶ月で約3人が搬送されていることになります。

 

どの年代が救急搬送されているの?

図2 《年代別救急搬送人員》

図2から見て分かるように、救急搬送されているのは30代・40代がもっとも多いことが分かります。

「最近の若者は・・・」なんて言えない結果になっています。

また、どの年代でも救急搬送がおこなわれていることから、人ごとではないことは言うまでもありません。

「自分だけは大丈夫!」という無意味な過信はすぐに止めた方がいいでしょう・・・

 

どんな事故が多いの?

図3 《事故種別事の救急搬送人員》

図3から、4割以上がぶつかる事故であることが分かります。

つまり、個人がケガをするのではなく事故の半分近くは、他人を巻き込んだ事故であることが分かります。

ちなみに、全体の約8割は軽症ですんでいますが43人が入院が必要と判断されています。

それでは最後に、どんな場所で多く発生しているのでしょうか?

 

「ながらスマホ」関連の事故発生場所は?

《図4 事故発生場所》

事故は、圧倒的に「道路・交通施設」で発生していることが分かります。

確かに、画面を見ながら歩いている人が多いですよね・・・

 

道路・交通施設の内訳は?

ちなみに、「道路・交通施設」の内訳をみると、「道路」での事故が圧倒的に多く108人もいました。

さらに、ホームから転落:17人・駅階段:14人・路上階段:4人と、少なくない人が本来なら気をつけるべき場所で「歩きスマホ」によって救急搬送されています。

 

このように、「歩きスマホ」は身体能力を低下させ・周囲の注意力を低下させ・あなたの判断力を視覚的にも奪ってしまうことが示されています。

 

最後に

「スマホ」にしろ「タブレット」にしろ、歩きながらなにかをすることはそれだけでリスクがあります。

実際、救急搬送された人の多くが「画面操作中や画面を見ながら」の事故が7割を越えていました。

 

実際の事故事例

  • 飲酒後、携帯電話を操作しながら早足で走行し柱に衝突(30代)
  • スマホを見ながら信号機のない道路を横断したところ乗用車と接触(30代)
  • 携帯を見ながら歩いていて、マンション前の階段で転倒(30代)
  • スマホを操作しながら運転していた自転車と接触(20代)

このように、あなただけが気をつけてもどうにもならないことがあります。

歩きスマホはせずに、車と同じで安全な場所に止まってから操作するようにして下さいね。

特に、子どもは親のマネをするためお手本を見せてあげて下さいね!


参考

歩きスマホが歩行に及ぼす影響について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hppt/6/1/6_35/_pdf

東京消防庁:歩きスマホに係る事故に注意!
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201602/mobile.html

 

 

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