信用情報は簡単に崩れる! 「ブラックリスト」と「異動」

 

今年は新型コロナウイルスが世界中で拡大し、今も終息する気配がありません。

ただ、そんな中でも生活は続きます。

中には、借金をする人も出てくるでしょう。

もしも、そんな借りたお金を延滞するようなことがあれば、「ブラックリストに載る!」なんて言われますよね。

それでは、そもそも「ブラックリスト」ってなんなのでしょうか?

今回は、「信用情報と事故情報」について紹介します。

 

そもそも「ブラックリスト」は存在しない!

「ブラックリスト」なんて言われると、特定の名簿(リスト)があるようにイメージしがちですが、金融機関にそういったリストは存在していません。

そもそも、ブラックリストと言われているものは「信用情報に事故情報が登録されている状態」のことを指しています。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、それでは「信用情報」とはどういったものなのでしょうか?

 

「信用情報」ってなに?

そもそも、「信用情報」は信用情報機関が管理しています。

  • 銀行系
  • 信販会社系
  • 消費者金融系

などに分かれて、信用情報は管理されています。


例えば、プレステ5を購入するときに「現金」や「プリペイド式の電子マネー」などは、金額が足りていればそのお金でやり取りができるため、そもそも「信用」は不要ですよね。

→お店で会計を済ませれば、あなたの物になります。

ところが、「ローンを組む」・「クレジットカードで後払い」といった場合、そのお金は「借りたお金」になります。

つまり、お金を借りれば「返済日までに、借りたお金を返せるという信用」が必要になります。

これが、「信用情報」です。

Tumisu / Pixabay

 

ちなみに、個人情報は生存している個人に関する情報のことで、氏名・生年月日など個人を識別できる情報などがこれに当たります。

一方で、信用情報は個人の信用取引に関する「客観的取引事実」を表わす情報です。

「いつもの高熱水費の支払いを、クレジット払いにするだけで個人の信用能力が上がる!」と言われるのは、この取引き事実が積み上げられていくためです。

もちろん、クレジット払いにすることでポイントが溜まったり、割安になる場合もあります。

 

信用情報まとめ!

このように、信用情報にはローンやクレジットなどを利用した際の・・・

  • 契約内容
  • 返済
  • 支払い状況(期日に通りに返済・支払したかなどの利用実績)
  • 利用残高

こういった情報のことになります。

クレジットカード会社やローン会社などは、クレジットやローンを希望する人達のこういった信用力を情報として確認しています。

それでは、結局「信用」とはなんなのでしょうか?

 

後払いできることが「信用」

そもそも、信用情報はローン・クレジット会社を通じて、信用情報機関に情報が登録されています。

とはいえ、勝手にあなたの個人情報が利用されているわけではなく、あなた自身がそのことに同意しているはずです。

例えば、契約を申し込もうとするときに「個人情報の取扱い」として、信用情報機関に信用情報の利用・提供を求める文章が示されています。

つまり、その内容に同意していなければ、そもそも申し込みができない仕組みになっています。

さらに言えば、登録された信用情報は返済能力の調査以外の目的で利用することは禁止されています。

→採用雇用契約やDMリストの作成などに悪用することはできない。


ちなみに、日本には信用情報機関は3つあります。

  • 日本信用情報機構(JICC)
  • (株)シー・アイ・シー(CIC)
  • 全国銀行個人信用情報センター

この3機関において、「支払いが遅れている情報」や「免許証等の本人確認書類の紛失」など、特に必要な情報が交流されているため、過剰貸付け未然に防ぐ役割も担っています。

つまり、事故情報が登録されればすぐに金融機関は知ることができるため、正常な支払いを繰り返して「信用」を証明し続けなければいけません。

→信用情報が利用されることは、金融機関と個人を守るための大事な仕組みでもあります。

それでは、ブラックリストともいわれる「事故情報に掲載された状態」とはどういったものなのでしょうか?

 

「事故情報」で信用を失う

先程もお伝えしたように、例えばクレジットカードを発行しようとした場合、カード発行会社や金融機関は顧客(あなた)の信用能力を確認します。

ですが、いわゆる「金融事故」を起こした人は審査にとおりにくいため、事故情報が掲載されている期間は、「借入れ」や「クレジットカードの発行」といったことが難しくなります。

  • 各種ローンの利用
  • 消費者金融の借入
  • クレジットカードの発行
  • 携帯電話の端末料金を分割払い(割賦契約)による購入

こういったことが制限されることになるため、まさに世間で言われる「ブラックリストの状態」です。

それでは、そもそも「事故情報」とはなんなのでしょうか?

 

事故情報があなたの信用情報を傷付けていく!

事故情報が信用情報に掲載される3つのパターンがあります。

 

❶長期延滞をした場合

支払いが、その期日よりも2~3ヶ月以上遅れると、信用情報機関へ事故情報「異動」と登録されることになります。

→「異動」と登録されてしまうと、「ローン」・「キャッシング」・「クレジットカード」などの利用が難しくなります。

*身近な例で言えば、携帯電話の端末料金の分割払い等を延滞するなど。

 

 

➋債務整理

債務整理とは、交渉や裁判所を介して、借金を減額または免除する(支払えないことを認めてもらう)行為のことです。

少し考えれば分かりますが、金融機関からすれば借りたお金を正確に返してもらえないわけですから、不利益を被ることになります。

→債務整理をすると、信用情報機関へ事故情報として「異動」と登録されることになります。

 

 

❸代位弁済(だいいべんさい)

代位弁済というのは、例えば「キャッシング」や「住宅ローンの返済」、「家賃の支払い」ができなかった場合に、保障会社が代わりに支払うことをいいます。

→代位弁済がおこなわれると、事故情報として「異動」と登録されます。

どれも、期限通りにお金を返さないことが原因です。

当たり前と言えば当たり前ですよね・・・


ちなみに、最近コマーシャルで「過払い金が帰ってくる!」なんて聞いたことがあるのではないでしょうか?

これは、払いすぎた分の利息を金融機関に請求しているだけなので、債務整理ではありません。

そもそも、延滞でも滞納でもなく、すでに支払ったお金です。

また、情報機関は信用情報を個別に管理しています。そのため、もしも親の借金を引き継いだとしても親の信用情報が子どもの信用情報に影響を与えることはありません。

あくまでも、個人として事故情報は管理されています。

*事故情報(異動)の掲載は期間が定められており、事故の内容によっては最長で10年掲載されることになる。(ブラック期間が明けるのを待つしか方法がない)

 

最後に

「ブラックリスト」という名簿が存在しないことは、これまでお伝えした通りです。

ですが、信用情報機関に「異動」と登録されます。

これが、いわゆるブラックリストとして世間でいわれているものの正体です。

とはいえ、「買い物」や「公共料金の支払い」などをカードで支払って、延滞や滞納をしなければなんの問題もありません。

むしろ、ポイントが溜まったり・安くなるなどメリットがあるでしょう。

なにより、あなたの信用情報を高めることになります。

それでは、お金に関するやり取りには十分注意してご利用は計画的にして下さいね。

 

「リボ払い」についてはこちらの記事で紹介しています。

リボ払いを続けると・・・ ~危険なクレジットカードの使い方~


参考

JICC:信用情報とは
https://www.jicc.co.jp/credit_info/

債務整理ナビ
https://saimuseiri-pro.com/columns/debt-repayment/93/

 

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