女性が分泌しやすいとされる「オキシトシン」 男性にも分泌されるの!?

 

みなさんは、「幸せホルモン」「愛情ホルモン」という言葉をご存じでしょうか?

子育てにはかかせないこのホルモンの正体は、オキシトシンと呼ばれるホルモンです。女性は、妊娠・出産時に大量に分泌されるホルモンです。ちなみに、陣痛促進剤に使われているのもこの「オキシトシン」です。

今回は、「このオキシトシンは男性にも存在するのか?」についてご紹介します。

 

そもそも「オキシトシン」ってなに?

オキシトシンは、1906年にイギリスの脳科学者ヘンリー・デールが100年以上も前に発見しています。

当時は、脳下垂体から分泌され出産の経過を早める物質として注目され「迅速な出産」という意味でオキシトシンという名前が付けられました。

Sanjasy / Pixabay

そして、それから100年以上が経ち現在では、オキシトシンについて分かったことがたくさんあります。

まずは、オキシトシンの働きについて見ていきましょう。

 

オキシトシンの働き

  1. 出産関係・・・子宮の収縮・乳腺の収縮
  2. 成長関係・・・体重増加、傷の治癒、細胞分裂、栄養の蓄積
  3. 社会的な行動・・・好奇心の向上、不安の軽減、母性行動、他社との交流
  4. 精神面への影響・・・安らぎを高める、痛みを抑制、ストレスホルモン・心拍数・血圧の低下
  5. その他(未解明)・・・免疫機能の強化、骨の形成、筋肉の再生

まだまだ分からないこともありますが、このように私達が生きていく上で大切な働きをしてくれるホルモンであることは間違いありません。

 

女性との大きな関わり

  1. 陣痛の促進
  2. 母乳を作り出す

つまり、子どもを出産し育てるためにはなくてはならないホルモンであり、このように女性が分泌しやすいホルモンでもあります。

*ホルモンの分泌には個人差があり、「母親だから・・・」というプレッシャーをかけるものでもありません。子どもに愛情を感じやすい傾向が強いというだけの話しです。

それでは、男性にはないホルモンなのでしょうか?

 

性別・年齢関係なく分泌されるホルモン!

女性の方が分泌されやすいというだけで、男性にももちろん存在します。ただ、少なくとも子育てにおいては女性に比べると男性は分泌されにくいかもしれません。

 

《赤ちゃんとの基本的な関わり方はスキンシップ》

オキシトシンは、人との関わりや自分の趣味やおいしい食べ物を食べるなど、様々な場面で分泌します。さて、そんなオキシトシンを効率よく分泌する方法として「スキンシップ」があります。

オムツ交換や授乳など、そもそも赤ちゃんとふれあう機会はたくさんあります。特に、女性は母乳を与えることでオキシトシンが多量に分泌され飲んでいる赤ちゃんも同様に分泌されやすくなります。

*完全母乳を推進しているわけではありません(我が家では母乳とミルクの混合育児です)

つまり、お母さんは子どもと密接に関わる時間が増えるため、それだけでオキシトシンが多量に分泌されることになります。

そうでなくとも、妊娠・出産の段階でオキシトシンが分泌されるため子どもとの関わりが強くなる傾向があります。

 

《男性がオキシトシンを分泌するためには・・・》

男性がオキシトシンを分泌するためには、赤ちゃんとのスキンシップを増やすことが一番です。

つまり、家事ではなく赤ちゃんとのふれ合いを中心にすることでオキシトシンの分泌が促進され、子育てにも積極的になっていくことが科学的にも証明されています。

satyatiwari / Pixabay

*単純な話し、仮に科学的に証明されていなかったとしても単身赴任などで、子どもと普段関わりがなければどうしたらいいか分からなくなりますよね・・・


ちなみに、このホルモンはおいしい物を食べる・動物に触るなど嬉しいと感じた時にでやすいホルモンでもあります。

逆に言えば、仕事などで過度なスキンシップはNGです。下手をすれば相手に不快な思いをさせるばかりになるかもしれません。(いわゆる「パワハラ」や「セクハラ」になります)

あくまでも、相手にとって心地よい刺激であることが大前提です。

 

オキシトシンの落とし穴

このように、子育てに欠かすことのできないオキシトシンですが良い効果ばかりではありません。

特に女性はオキシトシンが分泌され、子どもに愛情をもって接しているわけですから当然誰よりも守ろうとします。それでは、もし、一緒に守るはずのパートナーと意識(感情)のズレがあるとどうなると思いますか?

特に、産後の母親の脳は子どもを守ることが最優先になっている傾向が強いようです。

  • 母親→赤ちゃんが泣いた瞬間に即座に分析・対応しようとする。
  • 父親→「泣いちゃった。どうしよう・・・」

というように、1歩目から大きな差があります。これでは、母親は子どもを守れないと考えてパートナーであっても攻撃対象にしてしまいます。

→オキシトシンの落とし穴は、この攻撃性にあります。

RyanMcGuire / Pixabay

子どもを守っているはずが、結果的に子育てが破綻してしまう可能性もあるため注意したいところです。

男性ができることは、オキシトシンの分泌が増えるまで奥さんと子どもとのスキンシップを積極的に図る必要があります。

ベビーマッサージやお風呂はパパが入れるなど、赤ちゃんとのスキンシップの機会を増やしていけば自然とオキシトシンが分泌されるようになります。

 

もし、奥さんとすでに険悪なら・・・

奥さんとも、マッサージや手を握るなどなんでもいいのでスキンシップを図ることでオキシトシンが分泌され信頼関係が構築・改善されていくはずです・・・

→ハードルが高ければ1日なにがあったかを話す(聞く)だけでも分泌されます。他にも、お互いに好きな映画を見るなど。

とはいえ、理想は険悪になる前に、まずはスマホを見る10分を子どもや奥さんとのスキンシップに当ててみてはいかがでしょうか?

 

最後に

科学的に証明されるようになったとはいえ、まだまだ分からないことはたくさんあります。

ただ、助けてもらったら嬉しい。放って置かれたら悲しい。これは、当たり前の感情ですよね。目に見えない「ホルモンの分泌が・・・」なんて言われてもピンと来ない人の方が多いでしょう。

好き嫌いは人それぞれ。まずは、相手が喜んでくれることを探してみてはいかがでしょうか?

→年間行事だけを見ても、誕生日やバレンタイン・クリスマスなどきっかけはたくさんあります。


参考

EMIRA
https://emira-t.jp/special/9447/

カムバ!
http://comeback.iction.jp/article_myouwa02.php

 

 

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