新型コロナウイルスの影響で、「各地で県外ナンバーに対して、煽り運転などの嫌がらせが多発している」こんなことが問題になっています。
そもそも、電車を止めていないため車だけとめても意味はないと思いますが、イメージだけで行動するとこのようなことが引き起こされてしまいます。
ただ、そもそも在住者でも他府県ナンバーのままになっている場合もあります。
今回は、「意外と知らないナンバープレート」についてご紹介します。
→あおり運転に対する厳しい罰則についてはことらの記事で紹介しています。
そもそも「ナンバープレート」の数字の意味をご存じですか?
ナンバープレートに記載されている数字には、車の情報が詰まっています。
例えば、白地に「品川 300 さ 12-34」と記載されたナンバープレートがあったとします。
❶品川:住んでいる住所(仕様地の本処置)の運輸支局または、自動車検査登録事務所の所在地を表わしています。
➋300:登録自動車の種類などによる分類番号
例えば・・・
- 「3ナンバー」と呼ばれることもある乗数定員10人以下の普通乗用車は、3から始まる3桁の数字。
- 「5ナンバー」は、小型乗用車で5から始まる3桁の数字。
といったように、その車に応じた数字が決められています。
❸さ:どんな用途でその車が登録されているかを表わしています。
- 普通自動車→自家用:さ行・た行・な行・は行(「へ」除く)・ま行・や行(「よ」除く)・ら行(「れ」除く)
- 軽自動車 →自家用 :あ行(「お」除く)・か行(「け」除く)・さ行・な行・は行(「へ」除く)・や行・ら行(「り・れ」除く)
「自家用」以外にも、「レンタカー」や「事業用」などそれぞれ用途によって違います。
❹12-34:一連指定番号
「1」~「99-99」までの4桁の数字で構成されています。ちなみに、「ナンバープレートの色」や「文字の色」も車によって違いますよね。
- 白地に緑色文字は、自家用の普通車・小型乗用車
- 緑地に白色文字は、事業用の普通車・小型乗用車
など、このようにナンバープレートは車の用途によって色分けもされています。
*ちなみに、❸「さ」の部分が、「アルファベット」・「よ」の場合は「駐留軍人用車両」です。
以上のことから、『白地に「品川 300 さ 12-34」と記載されたナンバープレート』は・・・
- 「白地に緑」のナンバープレート→自家用の普通車や小型車
- 「品川に住んでいる」または「自動車検査登録事務所の所在地がある」
- 「3ナンバー」のため、普通自動車
- 「さ」のため、自家用の普通自動車
- その車を特定する最後の暗証番号のようなもの
さて、ナンバープレートの説明を省略しながら説明してきましたが、重要なことは「最初に表示されている住所地を見れば他府県かどうかが素人目にも一目で分かる点」です。
つまり、「県外だから」という理由で嫌がらせを受けることになります。ただし、「必ずしも県外ナンバーの車が在住者ではない!」という証明にはなりません。
県外ナンバーであっても、実は在住者の場合がある!
確かに、道路運送車両法にはこのようにあります。
第十二条 自動車の所有者は、登録されている型式、車台番号、原動機の型式、所有者の氏名若しくは名称若しくは住所又は使用の本拠の位置に変更があつたときは、その事由があつた日から十五日以内に、国土交通大臣の行う変更登録の申請をしなければならない。ただし、次条の規定による移転登録又は第十五条の規定による永久抹消登録の申請をすべき場合は、この限りでない。
ちなみに、違反した場合は50万円以下の罰金となります。
ただ、実際に罰金を科せられる人はあまりいないようです・・・
さらに、車検も他府県ナンバーのまま受けることができます・・・
というわけで、他府県ナンバーのままの在住者がたくさんいることになります。
ただ、そもそも自己申告が基本になっているため、知らなければそのままになることが多く制度的に問題があるのかもしれません。
さて、そんなナンバープレートですが自治体が確認書を配布している場合があります。
自治体の対応は?
和歌山県の場合
和歌山県内に在住しているものの、やむを得ない事情で所有車両の車番(ナンバー)の変更登録がお済みでない県民の方から、県外ナンバーの車両を利用することで県外在住者だと誤解を受け不安という趣旨のご意見をいただきました。
そこで、5月7日(木)から、県内在住を確認できた方に対し、確認書を交付することとしました。
「やむを得ない事情」が気になりますが、和歌山県では「和歌山県内在住者です」と書かれた確認書が交付されることになります。
イメージとしては、デイサービスの車などが車内に置いている「駐車許可証」みたいなものです。
ちなみに、すでに楽天では「⚪⚪県に在住していますマグネットステッカー」が売り出されてしまっているため、誰でも手に入れることができる状態になっています。
*各自治体の努力が水の泡にならなければいいですが・・・
最後に
そもそも、仕事意外にも介護といった家庭の事情など、他府県に移動しなくてはいけないなど、そういった「やむを得ない事情」は意外と多いのではないでしょうか?
当然、相手の車を傷つける行為は犯罪行為そのものです。よく言われますが、「コロナは正しく怖がる」必要があります。
今は、経済活動を犠牲にした自粛が続いているため、外出自体が「悪」とみなされる傾向があります。ただ、本当に外出自粛が徹底できるのは、健康でお金がある一握りの人しかいません。
冒頭でもお伝えしましたが他府県の人が流入してくる方法は、そもそも「車」だけではありません。
もう少し冷静になって考えられるように、今回の経験を生かしていければいいですね。次にパンデミックなる病気が今回のように、「多くの人が無症状でいられる感染症」とは限りません。
おそらく、地震対策のようにさらに大きな地震がきても大丈夫なように、感染症対策が進められていくことになるでしょう。
例えば、今回のことで言えば「緊急事態宣言」の役割はあくまでも「要請」が中心になることが分かりました。
そして、「外出自粛要請」がでても、基本的に政府が積極的に保障することがないことも知ることができました。
なにより、PCR検査についても偽陰性の多さや、そもそも検査をしようとする場合は経験が必要で、そもそも抗体検査のように誰もが簡単にできない検査であることも明るみになりました。
今後は、こういった経験を生かして法律の改正や設備への投資などが進んでいくかもしれません。ですが、それをどう受け取って対応するかは私達個人です。
マスクが棚から消えたように、不安で混乱しないように情報を的確に掴んでいく経験が必要になるのではないでしょうか。
→「PCR検査」については、こちらの記事で紹介しています。
→「抗体検査」については、こちらの記事で紹介しています。
参考
国土交通省:ナンバープレートの現状について
→https://www.mlit.go.jp/common/000169006.pdf
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