ブルーライトは活動には向いている!? ただ、浴びすぎると眼に影響が・・・

 

以前、ブルーライトについてご紹介しました。

ブルーライトの光は、体内リズムを整える力もありますが可視光線の中で最も光が強いという特徴があります。(紫外線と同等)

今回は、そんな「ブルーライトが目に与える影響」についてご紹介します。

 

ブルーライトについては、こちらの記事でご紹介しています。

ブルーライトは日常に溢れている!?~ブルーライトの嘘・ホント~

 

ブルーライトはそんなに危険なの?

先日、テレビでスマホの画面をずっと見ていた女性が「角膜に500箇所以上の穴があいた」という話が紹介されていました。

原因は、毎日10時間以上スマホを見ていただけではなく、暗くした部屋でも画面の明るさを最大にして利用していたことだそうです。

そんな生活を続けて「2年以上も経った時に目が異常なくらい充血し、入院までした」という話しでした。

単純に、「暗い部屋でスマホの光量を最大にして長時間見続けることはできるの?」という疑問はありましたが、実際の話しとして取り上げられていました。

ただ、ブルーライトを浴びればすぐにどうこうなるというわけではなく、長い年月をかけて目を蝕んでいくことは分かります。

そんなブルーライトの影響を、「株式会社わかさ生活」と「岐阜県薬科大学 原英彰教授の共同研究」より「ブルーライトが目に障害を及ぼす新規のメカニズム」が明らかにされました。

 

どんなことが分かったの?

冒頭でお伝えしたように、ブルーライトの光は紫外線と同様に高いエネルギーを有しています。

紫外線の場合は、UVケアを皆さんしますよね。

紫外線と言えば、くすみやシミなど、老けてみられる原因の1つですよね。

そんな紫外線と同様に強い光であるブルーライトは、スマホやパソコンだけでなく例えば照明にも使われています。

そして、目の角膜や水晶体を通過し網膜に直接ダメージを与えてしまいます。

 

研究結果

①網膜は、過剰なブルーライトにより網膜細胞内で青色を感知するために必要な、光受容タンパク質の異常な蓄積を引き起こす。

②その結果、網膜細胞のダメージに繋がる。

 

ブルーライトから目を守るためには?

  1. 細胞ダメージの原因となる活性酸素を抑える。
  2. 網膜細胞内で起こる光受容タンパク質の異常蓄積を防ぐ。

このように、結論づけられました。

それでは、結局ブルーライトの光から目を守るためにはどうすればいいのでしょうか?

CristiYor / Pixabay

 

ブルーライトの光から目を守るためには?

 

ブルーライトと体内リズム

ブルーライトの光は、体内リズムの調整をおこなうことが分かっているため、なにがなんでも悪ということではありません。

ただ、夜にブルーライトを浴びると体内時計に作用し睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されて眠れなくなると考えられています。

逆に言えば、昼間に浴びれば活動が高まるということです。

もちろん、寝不足は目にも負担をかけるため、少なくともベットでスマホをみることは止めた方がいいでしょう。

 

光の強さ

冒頭で、角膜に500箇所も穴が開いていた女性はスマホの光を最大にして画面を見ていたことが原因の1つして指摘されていました。

例えば、太陽の光は強烈すぎる光のために網膜がダメージを与えてしまうため、「直接見てはダメ!」と言われます。

同じように、ブルーライトや紫外線もわずかでも浴び続けると網膜の中心部にある黄斑がダメージを受け、加齢とともに増加する「加齢黄斑変性」の原因になる場合もあります。

実際、アメリカでは65歳以上の失明原因の1位になっており、日本でも急速に増加しつつあります。

そのため、画面の光を調整(暗い部屋では暗く)する必要があります。

 

照明にはLEDを使わない

そもそも、パソコンやスマホだけでなく照明にLED電球を使っていたとします。

確かに省エネを考えると、やはりLED照明がいいとは思いますが、電気を付けて寝る習慣がある人は避けた方がいいでしょう。

というのも、LED照明はブルーライトを発しているため、ブルーライトを24時間絶え間なく浴び続けている人が増えることになります。

 

子どもとブルーライト

今回の記事で特に伝えたかったのはこの部分です。

そもそも、成長過程にある子どもの眼の水晶体は透明で濁りがありません。そのため、大人以上にブルーライトの影響を受けやすいと考えられています。

  • 子どもの眼は、ピントを合わせる調整力が強い。
  • 眼に入る光の量が、大人と比べると数倍多くなる。

→大人と同じようにスマホやタブレットなどの画面を見た場合、光の感受性が高い子どもの方が数倍影響を受けることになる。

とはいえ、100%ブルーライトのない生活をすることはできませんし、活動するには有効な光でもあります。

そういったことを知った上で、親としてはブルーライト眼鏡や画面にフィルムを貼るなど、そういった対策をしていくことをお勧めします。

 

子どもの近視が急増中!?

ブルーライト研究の第一人者:眼科医 綾木雅彦先生より

子どもの近視が多くなり、パソコンの普及に伴い裸眼視力が1.0に満たない児童・生徒の数が増加中。

 

外遊びをしなくなった

日光に含まれるバイオレットライトには、近視の進行を抑制する効果があるとされています。

ですが、最近ではスマホなどを使う時間が増えてしまい外に出なくなっているようです。

そもそも、携帯端末を間近で見るため仮性近視(一時的な近視の状態)の原因にもなります。

ちなみに、スマホやタブレットなど画面との推奨距離は約60㎝~70㎝ですが、現実にはもっと近くで見ているのではないでしょうか?

できれば、パソコンでできることはスマホやタブレットではなくパソコンで作業した方がいいでしょう。

 

最後に

ブルーライトは目に見えないため、影響も個人ではなかなか分かりません。

そこで、先程紹介した綾木先生のアドバイスをご紹介します。

・規則正しい生活をする
・朝食は必ずとり、毎日30分は外遊びを心がける
・家庭の照明は、日暮れ以降はやや暗めのものにする
・寝る2時間前には、パソコンやタブレット、スマートフォンの画面を見ない
・パソコンやタブレット、スマートフォンはできるだけ目を離して使う
・ブルーライトカットの機能のついたモニターを使う

私達が小さい頃に言われた「画面に近づきすぎない!」「外で遊べ!」という親のありがたい言葉は正しかったようですね。

科学技術が進歩したことで便利になった一方、このように問題も発生していきます。

子ども達には、便利なものに振り回されないよう(道具に使われるのではなく、使う側)になって欲しいですね。


参考

omron:体内時計に影響する「ブルーライト」
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/topics/152.html

ブルーライト研究会
http://blue-light.biz/about_bluelight/?p=4

JINS
https://www.jins.com/jp/jins-screen/issue/

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です